魔理沙「まあいいか。味方に会えただけでも十分だ」 黒萃香「それじゃあ一緒に抜け出す方法を考えるんだよう！」 魔理沙「そうだな。と、その前に…」 黒萃香「な、なにやってんだよう！？」 魔理沙「見ての通り布切れでロープを作ってるんだぜ」 黒萃香「なるほど。コイツでアッシらを引き上げようって算段ってか」 黒萃香「って…ちょいと待った！」 魔理沙「何だ？穴は狭いが、これぐらい広げられるだろ？」 黒萃香「そうじゃねえんだよう。いきなりアッシらがここから居なくなったらマズイんじゃねえかよう？」 魔理沙「ああ、それもそうか…」 黒萃香「だからとりあえずこの紐は戻してくんなせえ」 魔理沙「そういう事は先に言えよな…まったく、風邪引いちまいそうだぜ」 黄萃香「残念無念」 赤萃香「結局ソコカラ何トカシナイと駄目カァ…」 桃萃香「折角ここから出られると思いましたのに…」 青萃香「ケッ、とんだ役立たずだナ！」 桃萃香「ちょっと、そんな言い方は無いんじゃないですの？」 魔理沙「あっ！そうだ、良い手があるぞ！」 魔理沙「用意してくるからちょっと待ってろ」 黒萃香「ちょっ、ど、何処へ行くんだよう！？」 魔理沙「すぐ戻る！それまでにその穴広げて通れるようにしておくんだぜ」 黒萃香「あ、アッシが一人でやるのかよう！？」 赤萃香「マア、ショウガナイヨネ」 青萃香「ハッハハ！しっかりやるんだゾ！」 黒萃香「おめえら薄情だな…」 カランカラン♪ ナズーリン「いらっしゃいませー」 早苗「たっだいま〜」 ナズーリン「何だ、キミか」 早苗「出前行ってきましたよー」 ナズーリン「遅かったじゃないか。忙しいんだからあんまりサボらないで欲しいんだけどな」 ナズーリン「あ、そうそう。それより頼まれてたものは忘れてないだろうね？」 早苗「バッチリですよ！ほら、この通り☆」 ナズーリン「わ、わわっ！？もっと丁寧に扱いたまえ！」 霊夢「こらぁっ！！二人とも何遊んでるのよ！！！」 早苗「はいは〜い」 霊夢「それはコッチによこしなさい。それじゃちょっと見てくるから、あと頼んだわよ」 霊夢「どれどれ、ああ、これね… ほら、薬よ。 ……全く世話が焼けるわねえ」 霊夢「ちゃんと飲み込んだみたいね。 さて、どれぐらいで効果が出るものなのかしら？ 何せあいつの薬だからねえ…」 霊夢「むっ！？」 ？？？「んっ……」 霊夢「早っ！もう効いたのかしら…」 Lティ「〜〜〜ッ！？ハァッ…ハァッ…」 霊夢「おはよう。良く眠れたかしら？」 Lティ「ハァ、ハァ……あ、あれ？貴方は……？」 霊夢「私の事が分からない？霊夢よ、れ、い、む」 Lティ「霊夢…と言う事はここは神社…？」 霊夢「違うわ、ここは地底の私のお店」 霊夢「全く、行き倒れになってたあなたをここまで運んであげたんだから感謝しなさいよ」 Lティ「行き倒れ！？…私は一体…？」 霊夢「ちょっと、しっかりしてよ。色々聞きたいのはコッチの方なんだから」 霊夢「特にコレ…何でこんなものをあなたが持ってるのか説明してくれるかしら？」 Lティ「こ、これは！……そうだ…私達は彼女に敗れたのでしたね……」 霊夢「ようやく頭が回ってきたみたいね」 Lティ「と言う事は、一応私の仕掛けは成功したというわけですね…」 霊夢「う〜ん、もっと分かりやすく話して頂戴」 Lティ「…それではお話しましょう。あれは私達が彼女を追い詰めたときの事です…」 豆幽々子「このままではっ…！」 Lティ「…ッ！？幽々子さんっ、そんな…早まってはいけません！」 豆幽々子「この身に代えても止めてみせる！！」 Lティ「くっ…こうなった今、幽々子さんだけは絶対失うわけにはいきません！」 黒萃香「ど、どうするつもりでい！？」 赤萃香「待ッテ！私達モ！」 Ｌティ「あなた達は危ないから下がって！」 黄萃香「断固拒否！一蓮托生也！！」 Ｌティ「分かりました…それでは一つお願いが…ごにょごにょ…」 黒萃香「あっ！ 危ねえ！！避けろーーー！」 Ｌティ「…っ！？いけない！！間に合うかッ？」 豆幽々子「しまっ…」 Ｌティ「幽々子さーーーーんッ！！」 豆幽々子「（当たるッ…もはやこれまで…）」 Ｌティ「ぐぅっ！？ま、間に合いました…」 豆幽々子「…えっ！？」 豆幽々子「あ、あなた！？まさか私を庇って…！？」 Ｌティ「ご無事ですか幽々子さん…ぐぁっ！？」 豆幽々子「駄目よ！このままではあなたまで…」 Ｌティ「良いですか幽々子さん！時間がありません、良く聞いてください！ 今回は我々の負けなのです…こうなった以上もうどうしようもありません…」 豆幽々子「そんな…でも…でもッ…！」 Ｌティ「大丈夫です、まだ希望はあります… ……ですから、これを…あなたに託します…」 豆幽々子「…こ、これは！？」 Ｌティ「これは私に残された最後の力の結晶です…」 豆幽々子「そ、そんなものをどうしようって…」 Ｌティ「いいから受け取ってくださ…ぐはっ！？」 豆幽々子「お願い！もう喋らないで！」 Ｌティ「これを使えば私の姿に化ける事ができます… これからしばらくの間、あなたには私の振りをして過ごしてもらいます…」 豆幽々子「ど、どういうことなの…？」 Ｌティ「ハァハァ…貴方は私達の最後の希望…つまりアリスさんにとって最後の脅威…」 赤萃香「サッキ言ワレタ冬度ヲ見ツケテ来タヨ！」 黒萃香「悪ぃな…コレだけしか蒐められなかったんだよう…」 Ｌティ「これだけあれば十分…復活するのに半月もかからないでしょう… 何処でも良い…この辺りに埋めておきましょう…それとその持ち物も一緒に…」 Ｌティ「彼女はあなたを消し、勝利をより完全なものとしようとするでしょう… しかし私は捕まる事はあっても消される事はありません… むしろあなたが何処かに潜んでいる限り、あなたをおびき寄せる餌として囚われる事となりましょう… ですからあなたには一番安全な所に居て頂きたいのです！」 幽々子「そ、そんな…その間ごはんは…？」 Ｌティ「冬が来れば…冬度があれば私は何度でも甦ります…それまでの辛抱です… 既に捕まっている私を探すような事は彼女もしないはず…つまり体勢を立て直す余裕が生まれます… さあ、そろそろ限界の様です…萃香さん達…後は頼みましたよ…」 Lティ「そして、我々はアリスさんに負けたのです… 私が記憶しているのはそこまでです。 それから復活した私が集めた情報によると、狙い通りアリスさんは私を幽閉しているようです」 霊夢「地上ではそんな事が…って事は今捕まってるのは…」 Lティ「そうです、私ではなく私の姿の幽々子さんなのです！」 霊夢「そうなの…でも、アリスが犯人だったなんてねえ」 Lティ「私も驚きました。今地上の殆どは彼女の支配下となりつつあります」 霊夢「な、なんですって！？」 Lティ「あ、あれ？ご存じなかったのですか？」 霊夢「って事は…私の神社は？お賽銭箱はっ！？」 Lティ「さあ？しかし貴女がココに居ると言う事はおそらく押さえられているかと…」 霊夢「ちょっと留守にしてる間に…ゆ、許せないわ！！」 Lティ「あ、あの…そこで折り入ってお願いが…って何処へ行くんです！？」 霊夢「何処って…お店に戻るのよ。まだ営業中だし」 Lティ「え…じ、神社は良いんですか？私と一緒にアリスさんと闘いましょう！」 霊夢「良くは無いけど…この商売も軌道に乗ってきたところだから。コッチが優先よ」 Lティ「そんな事を言わずに…どうか、どうか力を貸してください！」 霊夢「う〜ん…どうしようかしら…」 ？？？「おいおい、そんなんじゃ博麗の名が泣くよ？」 霊夢「この声は…」 Lティ「だ、誰です！？」 諏訪子「話は聞かせてもらった！」 Lティ「あなたはもしや…神様！」 諏訪子「地上の危機と聞いちゃあ見逃せないね。ここは私が一肌脱ごうじゃないのよ！」 Lティ「本当ですか！これは頼もしい！！」 諏訪子「ふっふっふ…もっと崇めて良いんだよ？」 Lティ「味方は多いほうが良いです！一緒に頑張りましょう！」 諏訪子「どうだい？博麗と違って守矢はやっぱり頼りになるだろう？」 霊夢「なっ…！？言ってくれるわね…」 ？？「待て待て待てー！」 ？？「待て待て待て待てー！」 霊夢「この声は…」 Lティ「だ、誰です！？」 早苗「待て待て待て待て待て〜い！！」 Lティ「貴女はもしや…守矢の巫女さん！」 早苗「話は聞かせてもらった！ここは私が一肌脱ごうじゃぁありませんか！」 Lティ「おおぉ…ありがたい！」 諏訪子「良くぞ言った！立派だぞ、早苗！」 早苗「ありがとうございます！もっと褒めてぇ〜☆」 ？？？？？「待て待て待てー！」 Lティ「だ、誰です！？」 霊夢「この声は…」 ？？？？？「待て待て待て待てー！」 Lティ「一体何処から聞こえてくるんでしょう？」 諏訪子「上だ！上から来るぞ、気をつけろ！」 ナズーリン「待て待て待て待て待て〜い！！」 Lティ「貴女はもしや……って、誰ですか？」 ナズーリン「話は聞かせてもらった！ここは私が一肌脱ごうじゃないか！」 Lティ「おぉ…ありがとうございます、良く知らない小さい人！」 ナズーリン「ハハッ♪私の事はナズーリンと呼んでくれたまえ」 霊夢「全く…あんた達と来たらしょうがないわねえ…」 霊夢「分かったわよ、私も手伝うわよ」 早苗「ふふ…素直じゃ無いんですから」 ナズーリン「良し、コレで決まりだね！今から我々はキミの味方だ！」

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