一同「ゴクリ…」 ババッ！ アリス「七つの色（かお）を持つ女！グランギニョル座の怪人七面相とは私の事よ！」 Lティ「な、何てことだ…アリスさんがあの怪人七面相だったなんて…」 アリス「わざわざ玉をそちらから持ってきてくれるとは…礼を言うわ」 豆幽々子「キュウ…」 神奈子「ううっ…あなたが余計な事したせいで…」 豆幽々子「ギュゥ〜」 神奈子「…ごめんなさい。あなたに当たっても仕方がないわね…」 豆幽々子「ピキュイ…」 神奈子「万事休す、か…」 Lティ「しかし署長のこの余裕は一体…何をお考えなのでしょうか…？」 萃香「まさかやっぱり何も考えてないとか？」 神奈子「でもアイツの事を見破っていたんだし…」 Lティ「ああっ、そ、そうだ！」 神奈子「何か分かったの！？」 Lティ「そういえば、怪盗家族の身柄は我々が押さえているじゃないですか！」 萃香「つまり…どういうことだってばよ？」 Lティ「彼女達からまだ玉を回収できていないのです」 神奈子「そうか！ならば奴等の持つ三つ守りきれば…そういう事なのね！」 チルノ「………」 豆幽々子「（さて…そろそろ準備しないと…）」 アリス「おやおや、Lティさんともあろうお方が…クスクス」 Lティ「な、何がおかしいのです！？」 アリス「まだお分かりになりませんか？」 神奈子「何よあの不敵な笑みは…」 萃香「ま、まさか…」 チルノ「あーあー、てすてす…」 アリス「彼女達を逮捕した時の事…お忘れですか？」 Lティ「確か…霊夢さんが止めを刺して…それから…あっ…」 アリス「フフフ…」 Lティ「あの時…私に報告をしてくれたのは…」 アリス「そうよ、わ、た、し♪」 チルノ「どうりで出ない訳ですよ」 Lティ「しょ、署長…」 アリス「そう…あの時、胴上げの混乱に乗じ、しっかりと頂いておいたのよ！」 萃香「ああっ！！」 神奈子「た、玉だ！」 Lティ「そ、そんな…」 アリス「フフッ…残念でした♪」 萃香「…という事は、私達の２個と…」 Lティ「怪盗家族の3個に幽々子さんの２個…」 神奈子「そして諏訪子の1個…」 アリス「そう！玉は全て私が押さえたっ！」 神奈子「うぅっ…」 Lティ「揃った…ついに揃ってしまいました…」 アリス「さて、そろそろ始めましょうか…」 神奈子「ま、待ちなさい！」 アリス「だーめ♪」 神奈子「ああぁ…早苗ー」 Lティ「署長！何か、何か策は…」 チルノ「残念ながら…」 Lティ「署長…」 チルノ「チェックメイトと言う奴ですよ」 豆幽々子「（ふふふ…もっとも、追い詰められたのは彼女の方だけどね…）」 一方、地下の方では… 霊夢「暑い…」 諏訪子「喉が渇いたよー」 霊夢「…アンタは私に乗っかってるだけじゃないの」 諏訪子「暑いものは暑いんだよー」 霊夢「まったくもう…ん？あそこに見える建物は…」 さとり「…これはこれは。何もお構いできませんが」 諏訪子「いえいえ、どういたしまして」 霊夢「くんくん…これは…ウーロン茶！」 諏訪子「あたしゃ飲めりゃなんでもええだがえ。ぐびぐび…」 霊夢「んぐんぐ…ふぅ、生き返るわぁ」 さとり「（…この小さな体の何処へ入って行くのかしら？）」 諏訪子「しかし立派なお屋敷だねえ」 さとり「それで…今日は…はぁ、迷子ですか…」 霊夢「世話の焼けるお嬢ちゃんでねえ。あんた何か知らない？」 さとり「う〜ん、迷子ねえ…あっ、そうそう…」 霊夢「何？新聞じゃないの」 諏訪子「まさか…あ奴め三面記事を飾るような事件を…」 霊夢「あのねえ、迷子になって半日も経ってないのよ？」 諏訪子「そんなのわかんないよ〜」 さとり「え〜っと…あったあった」 霊夢「これは…チラシじゃないの」 諏訪子「なんだ〜がっかり…」 さとり「それよりほら、これなんか丁度良くないかしら？」 諏訪子「…し…は…ですか？」 さとり「（うわ、本気で漢字が読めていない…）」 霊夢「なるほど、新しく出来た探偵事務所ね」 さとり「しかもほら…」 霊夢「電話一本すぐ駆けつけます、ねえ…本当かしら？」 諏訪子「そんなの試してみたらいいじゃん♪「 さとり「それじゃ決まりですね」 ぷるるるる… ガチャ さとり「コマンツナァラ」 諏訪子「じーっ…」 霊夢「邪魔しちゃ駄目よ」 さとり「…それじゃ、お願いしまーす」 ガチャ 諏訪子「どうだった？」 さとり「うん、すぐ来るって」 霊夢「ぶーっ！ゲホッ、ゲホ…」 さとり「あらあら」 諏訪子「ど、どったのさ？」 霊夢「う、うじろー！」 ？「ひ、引っ掛かったー！」 諏訪子「ん、なんじゃこりゃー！！」 ？「す、すまないがちょっと引っ張ってくれないか…」 諏訪子「どれどれ…よいっしょ！」 ？「ふぅ、助かったぁ…」 諏訪子「な、なんだ君は！」 ナズーリン「はっ、毎度ありがとうございます」 さとり「…どうやら貴方がさっきお話した…」 ナズーリン「ナズー探偵事務所のナズーリンです！以後お見知りおきを…」 霊夢「それにしても…」 ナズーリン「はい？」 霊夢「ち、小さい…どうも頼りないわね…」 ナズーリン「探偵の仕事に大きいも小さいも関係有りませんよ」 霊夢「しかし同じサイズの神様がコレだもんねえ…」 諏訪子「そうそう、小さくたって…えっ？」 ナズーリン「宜しい。それでは今から私の力をお見せ致しましょう」 霊夢「いいけど…何を見せてくれるの？」 ナズーリン「今からこの二本のロッドを使って、このお屋敷のお宝を見つけて差し上げます」 霊夢「お宝！よ、良し。やりなさい。今すぐ始めなさい！」 さとり「あ、あの…あんまり散らかさないで…ね…」 霊夢「お宝！お宝！」 ナズーリン「くんくん…こちらの方からお宝の反応が…」 諏訪子「そのロッドは役に立っているの…？」 ナズーリン「こ、ここだ！見給え！」 諏訪子「おお、凄い反応！一応役には立っているんだね」 霊夢「…冷蔵庫じゃないの」 ナズーリン「さ、さあ！非力な私に代わって上のドアを開けるんだ」 諏訪子「こんな所にお宝ねえ」 霊夢「…ハッ！？ま、まさかタンス預金、もとい冷蔵庫預金かッ！？」 ナズーリン「ど、どうだい？み、見つかった？」 諏訪子「何でそんなにそわそわしてるのさ？」 霊夢「う〜ん、普通の冷蔵庫ね…あっ…」 ナズーリン「あ、あったかい！？」 霊夢「あったって…だからどれよ？」 ナズーリン「ほら、その、あれだよ。分かってるくせにぃ」 諏訪子「おっ、ソーセージ見っけ！」 ナズーリン「でかした！さあ、それを早くコチラへ！！」 霊夢「…これがお宝？」 諏訪子「一本いっただっきま〜す」 ナズーリン「あっ、抜け駆けはずるいぞ！」 霊夢「あんたら人ん家のものをもぐもぐ…こ、これは！」 諏訪子「中にチーズが入ってるね」 ナズーリン「はぐはぐはぐ」 さとり「ああっ！そ、それは食べちゃ駄目ー！」 霊夢「ん？もう遅いわよ」 さとり「大変…ど、どうしよう…」 霊夢「何よ、ソーセージぐらいで大げさな」 諏訪子「そうだよ、ケチケチしちゃ駄目だって」 さとり「でもでも…それ妹のなのよ！」 霊夢「妹…ああ、アレね」 さとり「帰ってきたとき、楽しみに取っておいたソーセージがなくなってたら…」 諏訪子「何かマズイの？」 さとり「ああ…このままでは姉妹関係にヒビが入って、きっと口もきいてくれなくなっちゃうに違いないわ！」 霊夢「オーバーね…」 諏訪子「なんと弱気な…お姉ちゃんならもっとしっかりしなきゃ駄目だよ」 さとり「と、とにかくこいしが帰ってくるまでに何とかしなくちゃ！」 霊夢「おっと、なにこれ？」 さとり「私のお財布預けるから一っ走りお使い行って来てよ！」 諏訪子「えー、お使い〜？」 霊夢「な、な、な…なんじゃこりゃぁ！」 さとり「ちょっと遠いけどスーパーになら残って…って聞いてる？」 霊夢「ひいふうみい…ゆ、指が足りないわ！」 ナズーリン「もぐもぐ…むむっ、彼女の方からお宝の反応が…」 諏訪子「がつがつ…はいはい、言わなくても分かってるって」 さとり「あと、はいこれ」 霊夢「こ、これは！お得なクーポン券！！」 さとり「あなたも欲しいものが有ったら使っていいわよ」

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