椛「どうしたのぎゅーちゃん?」 豆幽々子「ギュギュウギュム…(ピクリとも動かない…メディスン…壊されちゃったの?)」 椛「ああ、そうか…心配なんだね…」 にとり「なーに、安心なさい!ちょろっと部品をパパッと外しただけだから!」 豆幽々子「ギュ、ムゥ?(えっ、それじゃあ…)」 椛「それじゃ、また動くようにできるんだね」 にとり「当ったり前田の天才ハッカー様よぉ!」 椛「それにしても…疲れたぁ…」 豆幽々子「でも凄いわね、一体何をどうやったの? にとり「ふっふっふ、待ってました!」 にとり「それでは説明しよう!」 椛「とは言っても大した事じゃないんだけどね」 にとり「もう、椛は引っ込んでて!…オホンッ…まずはコチラを御覧下さい〜。お分かりでしょうか?」 豆幽々子「これは…なるほど。ダクトの通風孔の上にメディスンを上手く誘い込んで不意打ちをかけた訳ね」 にとり「ざっつらいっ!その通り!」 椛「その下準備のため、私が聞くも涙語るも涙の作り話で注意を引き付けていたんだよ」 豆幽々子「え?作り話だったの!?」 椛「あ!いや、というか一部脚色を加えてあったと言うか思い出を美化してた面もあったとかなかったとか…」 にとり「まあまあ。その辺はどうでもいいじゃないのさ」 豆幽々子「えー」 にとり「とにかく、話に気を取られている隙に道具のスタンバイを済ませたの」 椛「そして私が仕掛けて“わざと”攻撃を受け止めさせた」 豆幽々子「でも、どうしてわざわざダクトなんか通したの?」 にとり「毒霧をさけるためさ」 椛「あの霧の中では何をやってもバレていただろうからねえ」 にとり「毒霧の中にして毒霧のない場所…」 豆幽々子「つまりスカートの中…」 にとり「そう、そして椛がガッチリ抑えている間に河童の秘技で、こう…ね!簡単でしょ?」 豆幽々子「簡単…って、何よその手つき…」 にとり「いや、だから余計な部品とかをこうね、中から取り出すのに…」 豆幽々子「もうちょっとマシな方法はなかったの…?」 にとり「まあまあ、いいじゃないの。こうして上手くいったんだからさ!」 豆幽々子「はぁ…それはともかく、そろそろ開けて頂戴。足止めを喰らった分急いで戻らないと…」 にとり「おお、そうだった!それじゃ…」 椛「あ、待って!」 豆幽々子「どうして止めるのよ?」 椛「だってほら、外と通信出来ないように遮断したんでしょ」 にとり「そうだよ?でも、もう大丈夫じゃない」 椛「大丈夫じゃないよ。こちらは良くても、まだ相手が残ってるじゃない」 豆幽々子「ハッ!そうね…通信が途絶えたらその原因を探ろうとするのが普通よね…」 椛「たまたま電波の届かないところに入っただけだと思っているかも知れないけど…」 にとり「ふぅむ。まあ時間が経てば経つほど、しくじったと考えるのが妥当だろうねえ」 にとり「うむむ…それは困るよねえ」 豆幽々子「まずいわ…このままでは犯人が計画を早めてしまうかも…」 にとり「うーん、そうだねえ…おっ!?」 豆幽々子「それはさっきの組み立て展開図…?」 椛「さてはにとりん、また何か思いついたんだね!」 豆幽々子「本当!?」 にとり「えへへ、まあね!」 椛「どうだい?凄いでしょう!」 豆幽々子「貴方が威張ってどうするのよ」 にとり「ふむふむ、ここがこうなってるからこうして…」 にとり「よーし、それじゃ始めるぞっ!」 そう言うと、にとりはメディスンの下着を下ろしはじめたのです… 椛「に、にとりんっ!?」 豆幽々子「アッー!ちょ、ちょっと!?」 豆幽々子「いきなり何てことするの!?」 にとり「ふんふふんふんふ〜ん♪」 椛「動けないのをいいことにイイ事しようなんて!」 にとり「ほらほら〜♪二人とも、見てないで手伝ってよ!」 豆幽々子「手伝うって…?」 にとり「決まってるじゃないか。一旦全部脱がすんだよ!」 豆幽々子「今は遊んでる場合じゃないのよ!」 にとり「んん〜?そんなの分かってるよ。だからこうやって効率的に…」 椛「にとりんッ!!」 にとり「おおぅっ!?もみじん?何をそんなコワイ顔してるんだい?」 椛「にとりんのバカっ!」 にとり「お、落ち着けもみじん!何か勘違いしてないかい?話せば分かる!どうどう…」 椛「そんなの分かりたくない!」 にとり「だから椛の勘違いだって…」 椛「言い訳なんて見苦しいよっ!」 にとり「ひー、も、モノを投げないで〜」 椛「にとりんのバカッ。このエロ河童!」 にとり「わっぷ…ま、前が見えないッ!?」 にとり「ぷはぁ…全く、さっきから一体何を投げ…」 豆幽々子「………服?」 にとり「これは…もみ…」 椛「さあ、これでどうだ!?」 にとり「ど、ど、どうだ!って言われても?何で脱いでるのッ!?」 椛「そんなに脱がせたかったら私を脱がせばいいじゃないか!」 にとり「あー?えーっと…もみじさん?」 椛「ほら!ほらッ!にとりんが脱がさないなら自分で全部脱いじゃうよ!」 にとり「おーおー!落ち着け!意味が分からないよ!?」 椛「にとりん………私を見て…」 にとり「も、もみじー?だ、駄目だー!完全に目が、獣のソレだーっ!!」 椛「にとりんー!」 がばぁっ!! 豆幽々子「たいへん!何かヘンな事になってきちゃったわ…そうだっ!!」 豆幽々子「確かさっき…あっ、あった!!」 椛「はぁはぁ…ぺろぺろぺろぺろ…」 にとり「うひゃひゃ!く、くしゅぐったーい!止めて!やめれー!」 豆幽々子「ちょっと!その子から離れなさい!」 にとり「お、おたすけー」 豆幽々子「ほらっ!こっちよ!こっち見なさいってば!!」 椛「ハッ!こ、この音は…!?」 椛「やっぱり!アレだっ!!」 豆幽々子「ほうら!早く取りに行かないとどっか行っちゃうわよー!」 椛「わーいっ!!」 椛「まてまてー!」 豆幽々子「今のうちに…ねえ、大丈夫?」 にとり「はぅぅ…びっくりしたなあもう…」 豆幽々子「うわ…凄い格好。でもねえ、そもそも貴方がヘンな事始めるからいけないんでしょう?」 にとり「ヘンな事ってなにさ?ただちょっと作業をしやすくしただけじゃないか…」 豆幽々子「ソレよ、作業って何するつもりだったの?」 にとり「うーんとね。まあさっきの続きって所かな。部品を外すの」 豆幽々子「あれ?それじゃさっき外した部品は…?」 にとり「動力関係をちょろっとね。それにいっぺんに全部は無理だって。だから今から余計なモノは全部外すんだよ」 豆幽々子「でも動きは止まったんだし、これ以上は時間の無駄じゃ…」 にとり「この子に通信機能があるなら、ソイツを利用しない手はないって!まっ、大船に乗った気でいてよ!」 一方その頃… ??「ただいま戻りました〜!」 ??「たっだいまー!」 ??「お、お邪魔しますっ」 さとり「お帰りなさい…ふむふむそんな事が…大変でしたね」 お燐「ナァ〜ゴ、ゴロゴロ♪」 さとり「お燐…顔が近いですよ」 さとり「それで、妹紅さんとフュージョンしたら戻れなくなっちゃったと言う訳ですね」 お空「そうなんですよ、何とかなりませんか?」 妹紅「待った!何でアンタ私の名前を知ってるんだ?それにまだ誰も、何も説明してないのに…」 お燐「さとりさまはね、人の考えてる事が分かっちゃうんだよ!」 妹紅「ぬぉっ!?マジかっ!?」 お燐「本当だよ!」 妹紅「そ、そーなのかー?(まさか…そんな事が出来るはず…)」 さとり「出来ちゃうんですよ、それがね」 妹紅「おおっ…ならばこれなら(輝夜のアホー、マヌケー、○○○、××××、ピー、輝夜のかあちゃん宇っ宙人)」 さとり「うわ…そういうお下品なのはちょっと…あんまり復唱したくありませんね…」 お燐「さ、さとりさまが引いてるー」 妹紅「ど、どうやら本当みたいだな…(この恐ろしいまでのプレッシャー…ビビッてるのか私は…)」 さとり「ふふ…あんまり怖がらなくて良いですよ…」 お燐「そうそう、さとりさまは優しいんだから」 妹紅「そ、そうか…(しかし心の中を覗かれるとは…何だか気持ち悪いな…)」 さとり「やはり貴方も皆と同じ事を…」 妹紅「あっ!また!?…っていや、その何だ…」 さとり「いいんですよ…もう慣れましたから…それに…」 妹紅「…それに?」 さとり「代わりに、色々面白い話も見せていただけたから…」 妹紅「え?…まさかアンタ…ちょっ!?いかん!心当たりがありすぎて…」 さとり「ふむふむ…なるほど…へぇ、そんな事まで…」 妹紅「…ッ!?」 だだだっ! さとり「おやおや、そんなに怖がらなくていいのに…」 妹紅「こ、怖がってるんじゃない!秘密を知られるのが嫌なだけだ!!」 さとり「…そうですか、では震えているのはその格好のせいにしておきましょう」 お空「あのー、それよりも…」 さとり「そうでした、元に戻す方法でしたね」 妹紅「そうだ、忘れるところだった…」 さとり「先ほどの事で分かっていただけたと思うのですが、私の能力は人の心を読むこと…」 妹紅「…つまり、アンタの能力ではどうしようもないと言う訳か?」 さとり「申し訳ありません…あと、お燐?あんまりずりずりしないでくれる?毛が付くわ」 さとり「そもそもお空。どうしてそんな事が出来るようになったの?」 お空「以前山の神様に力を頂いたときから、すっかりクセになっちゃったみたいで…」 妹紅「なぬ?山の神様の所為だと?」 さとり「ならば、その神様に頼めば何とかなるんじゃないでしょうか」 妹紅「むむむ…これはますますアイツを助けないといけない事になっちゃったな」 妹紅「良し、それだけ分かれば十分だ!」 お燐「あれ?どこ行くのー?」 妹紅「決まってるじゃないか。その山の神様が捕まっちゃってるんだから助けに行くんだよ!」 さとり「あ、ちょっとお待ちになってください」 妹紅「む!?」 さとり「ここは暖かいですけど、そんな格好では地上に出たとたん風邪を引きますよ」 妹紅「そ、そうだ…服ッ!?」 さとり「あちらに衣裳部屋がありますから、好きなのを着ていって良いですよ」 妹紅「ほ、本当か!?」 さとり「なあに、ウチのペットがご迷惑おかけしてるお詫びですよ」 妹紅「…アンタ怖いけど、実は良いやつなんだな!」 さとり「私に嘘は通用しませんが…もうちょっとこう言い方ってものがありませんか?」 妹紅「しかし怖いものは怖い!」 さとり「まあいいでしょう…お燐!」 お燐「はいな!」 さとり「この方の案内は任せましたよ」 お燐「ワタシハ ネコマタ オリン コンゴトモヨロシク…」 妹紅「いや、知ってるって」 お燐「ノリが悪いねえ。こういう時は火焔猫ちゃうんかー!ってツッコムもんだよ?」 妹紅「は、はあ…そうなのかー」 お燐「まあいいや、そいじゃコッチ。ついて来て」 お燐「じゃじゃーん!着きましたぁ!」 妹紅「おお!凄いな、これ全部服か!?」 お燐「宴会とかで使う服だから、何でも揃ってるよー」 ??「う…ンッ………?」 妹紅「そうか、コレだけのお屋敷だもんな」 お燐「ま、実際はあんまり使われないんだけどね」 妹紅「そうか…もったいないな」 お燐「そんなわけだから、遠慮なくどれでも好きなの選んでくといいよ!」 妹紅「やったね!お、これなんてどうかな?」 お燐「あ、それは男物だよ?」 妹紅「細かい事は良いんだよ!」 ??「…あえ?ここは…ろこ…わらひは……いったい…?」 美鈴「わぁ〜い、なんだか天国に居るみたい…」 妹紅「おお、これもいいな!」 お燐「あっちに鏡があるから色々試してみたら?」 妹紅「そうだな!お、これも!!」 美鈴「…そうか、これは夢なんだ…夢ならもう覚めなくていいや…」 |