妹紅「似合う…ってそりゃどういう意味だ!?」 黒萃香「今年のミス幻想郷は頂いたも同然だよう!」 妹紅「くそう…何でこんな恥ずかしい目に…」 赤萃香「モット自分ニ自身ヲ持ッテ!」 豆幽々子「ピギャー!」 妹紅「どいつもこいつも…寄ってたかって馬鹿にしやがって!」 諏訪子「お!思った通りよく似合ってる!」 妹紅「はーん!」 妹紅「うう…こんな格好他のヤツに見られでもしたら…恥ずかしくて死んでしまうぞ」 PiPiPiPi… 妹紅「んっ…?この音は…マサカ!!」 文「これは凄い!特ダネゲットです!!」 パシャパシャッ! 文「そのキレイな水着姿で新聞の一面をブチ抜いてやる!」 妹紅「こ、こ、このぉ!また何勝手に撮ってるんだ!!」 文「毎度どうもありがとう御座います!でわ!!」 妹紅「あああ…待ってぇ…」 妹紅「も、もう駄目だ…明日から毎日々々輝夜に一生馬鹿にされ続けて嫌になっちゃうに違いない…」 諏訪子「おおーい!早く早く!!」 妹紅「嗚呼、蓬莱人間失格でいいからこのまま溺れて死んでしまいたいっ!」 諏訪子「よーし、それじゃ張り切って行ってみよっかー!」 リザレクション 妹紅「ぐすん…当然無理でした」 諏訪子「およ?元気ないぞ!」 妹紅「いや、いいんだ…」 黒萃香「おおおおおおおぅ!」 諏訪子「そっちはそっちでどうかしたの?」 黒萃香「我々は!今まさに大海原への第一歩を踏み出したんだよう!!」 赤萃香「船乗リノ血ガ騒グゼ!」 妹紅「単純な奴等は良いよな…勝手にテンション上がっちゃってさ…」 諏訪子「ぶつくさ言わないでほら」 妹紅「分かってるって、しかし凄い流れだよな」 諏訪子「他所事考えてないで、気合入れて泳がないと全然先に進めないよ!」 妹紅「ふうふう…これは…結構…キツイな!」 諏訪子「なんだなんだ、だらしがないなあ!」 黒萃香「アネさんファイト!アッシ達も頑張るからよう!」 妹紅「お前なあ…何にもしてないじゃないか?」 赤萃香「ウップ…」 妹紅「…ッ!!が、頑張れ酔っ払い共ッ!!」 妹紅「そういえば…」 諏訪子「何か気になる事でも?」 妹紅「私たちと入れ替わる形で奥へ行ったヤツ等が居た筈だが…まさかな」 諏訪子「それだ!」 フラン「もう!何時までこうしてれば良いのよ!?」 小悪魔「もう少しの辛抱です、きっと直に元の水嵩に戻りますって!」 フラン「直にって何時何分何秒よ?」 小悪魔「えっと、それは…」 フラン「むうーっ!こうなったら…」 小悪魔「ハッ!い、いけません妹様ッ!」 フラン「止めないでよ!この天井を吹っ飛ばして意地でも外に出てやるんだから!」 小悪魔「だ、ダメぇー!そんなことしたらッ…」 フラン「ちょいやーっ!!」 ドーン! フランは洞窟の天井を破壊した! 小悪魔「きゃああああ!ど、洞窟が崩れちゃうっ!」 小悪魔「な、何てことするんですか!」 フラン「だってだってだって!いつまでもこんな屈辱的な仕打ちを受けるのは耐えられないわ!」 小悪魔「だからって生き埋めになっちゃったらどうするんですかっ!」 小悪魔「それにほら…」 フラン「何よう…って!げげっ、もうそんな時間なの!?」 小悪魔「どちらにしろ外には出られませんよ…」 フラン「一体どうすればいいって言うのさ!?」 小悪魔「ですから水が引くのを大人しく待ちましょうと…」 フラン「ぶーーー!!」 諏訪子「ややっ!向こうの方から話し声が!」 諏訪子「おかしいなあ、確かにこの辺だと思うんだけど…」 小悪魔「ああっ!そこにいるのはさっきの人!」 フラン「何々!?誰か来たの!?」 妹紅「この声は…上か!」 諏訪子「なぬー!見つけたぞ異変の原因め!この恐怖の大王が成敗してくれるわ!」 黒萃香「よう、姉ちゃん達!また会ったな!」 豆幽々子「ギュ〜」 諏訪子「何だあ、みんなの知り合いなのかあ」 妹紅「なあ、これは一体どういう事なんだ?説明してくれるか?」 小悪魔「は、はいぃっ!そっ、その前に妹様を助けてください!」 フラン「何勝手な事言ってるの!?私は助けなんか必用としていないわ!」 小悪魔「では暫くこのまま大人しくしていてくれますか?」 フラン「むむむ、むきー!分かったわよ!!」 妹紅「しかし助けるとは?…ああ、外に出たいのか」 小悪魔「私はともかく妹様を日光に晒す訳にはいけませんので…」 妹紅「となると傘か何か必要だよな…う〜む…」 黒萃香「アネさん?アッシの顔に何か?」 妹紅「いや、このタライ…丁度良いんじゃないかなと思ってな」 妹紅「良し、お前等ちょっと降りろ」 黒萃香「そんなあ、こんな足の着かないところ溺れちまうよう」 諏訪子「それじゃ私が飛ばしてあげるよ!ほら乗った乗った」 妹紅「…便利な帽子だな」 黒萃香「おおう!こりゃあ楽ちんだよう」 赤萃香「セッカク皆デココマデ来タノニ〜」 フラン「後で遊んでくれなきゃ拗ねちゃうからね!」 黄萃香「馬鹿」 妹紅「何だお前等その息の合いっぷりは…?」 小悪魔「ふう…なんとか助かりましたね、妹様」 フラン「何か納得いかないんだけどねえ?」 小悪魔「まあまあ、もうしばらくの辛抱ですって」 フラン「さっきからそればっかり!」 黒萃香「どうです、アネさんも一度上って来やせんかい?」 妹紅「い、いや!遠慮しておく!それよりさっきのヤツに詳しい話を聞いてくれー!」 黒萃香「がってんだよう!」 妹紅「頼むぞー(こんな格好で人前に出れるかっての…)」 少女説明中 小悪魔「…と言う訳なんです…本当すみません…」 妹紅「だってさ、それで私たちはどうしたら良い?」 諏訪子「う〜ん…これはもう少し水源へ遡る必要があるなあ」 妹紅「そうか…良し!おーい!お前たちー!」 黒萃香「へい!何でしょうかアネさんっ!?」 妹紅「こっちは私たちで何とかするから、お前たちはその二人と本殿まで戻っていなさい」 赤萃香「護衛ダネ!任サレタヨ!!」 黒萃香「新たな船出だよう!いざ進めー!!」 フラン「ちょっとー!頭の上で暴れないでよ!」 小悪魔「だ、大丈夫かなあ…私たちは無事辿り着けるのでしょうか?」 豆幽々子「キュィ〜?」 小悪魔「まあ、でもあんな楽しそうな妹様は…ってアナタに話しても分からないか…」 豆幽々子「ムキュー!」 その頃の神社本殿では… 咲夜「(あれ?そういえば今この神社には私とお嬢様二人っきり!?)」 レミリア「それにしても…霊夢遅いわね」 咲夜「ふぇっ!?そっ!そうですね!」 レミリア「???何をそんなに慌てて…」 キュルルルルルルッ! 咲夜「…ッ!!危ない!」 グサッ!! レミリア「…これは…スペルカード?」 咲夜「確認します」 レミリア「私を狙うとは…いい度胸してるじゃないのよ」 咲夜「お、お嬢様、コレを…」 レミリア「フン…なるほどねえ」 咲夜「まさかコレは…予告状!?」 レミリア「咲夜!準備なさい。ようやく獲物がエサに喰い付いたみたいよ」 咲夜「飛んで火に入る何とやらですね」 レミリア「いや、そうでもないわよ」 咲夜「…はっ!私達だけになった所を見計らっての行動…」 レミリア「罠と知りつつ仕掛けて来るか」 咲夜「…では早速…」 その頃、優曇華は… ウドンゲ「う〜ん、話によるとこの辺りの筈なんだけど…」 キョロキョロ ウドンゲ「おかしいなあ、道を間違えたかなあ…」 ピタ! ウドンゲ「ムッ!何でしょうかアレは?」 ウドンゲ香「これは…鉢植え!?しかし何も植わってない…」 鉢植えの回りには砕けた様な石が散乱しています… ウドンゲ「…これはひょっとすると…やっぱり手遅れだったのでしょうか…」 ウドンゲ「とりあえずコレは一旦持ち帰って師匠に相談してみる事に…」 ガサガサッ! ウドンゲ「ハッ!誰だッ!!」 ???「………」 ウドンゲ「…メディスン?なのか……?」 ウドンゲ「…違うのか?………よ〜し、出てきなさい!さもなくば…」 ???「おっとタンマ、撃たないでくれ!」 ウドンゲ「…何ですかアナタは?」 アリス「私ですか?私は唯の通りすがりの人形師ですよ」 ウドンゲ「そうでしたか…スミマセン何か勘違いしちゃって…」 アリス「いえいえ」 ウドンゲ「あっ!そうそう、この辺りで変わった人形見かけませんでした?」 アリス「ええ、見かけましたよ」 ウドンゲ「ほ、本当ですかッ!?それで、その人形は?」 アリス「実はですね…」 ごそごそ ウドンゲ「こっ!コレはッ!」 ……………… 同刻某所 タッタッタッタッタッ… てゐ「(もうどのぐらい走っただろうか…一体此処は何処なんだろうか…) タッタッタッタッタッ… てゐ「(そもそも私は何から逃げているんだっけ…)」 ???「忘れろ…」 てゐ「だっ!誰ウサッ!?」 ???「何も思い出さなくて良い…」 てゐ「きゃー!めだまおばけ!!!」 ???「忘れろ…」 てゐ「ぎゃあー!お助けー!」 ???「忘れろ…」 てゐ「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、もういたずらはしないずら…」 ???「忘れろ…」 てゐ「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめん、な…さ…」 ぐにゃあり… ………ブウウ───ンンン───ンンンン……………。 私がウサウサと目を覚ました時こうした蜜蜂の唸るような音は まだ、その弾力の深い余韻を私の耳の穴の中にハッキリと引き残していた。 てゐ「…おかしいな………。」 てゐは大の字になったまま瞼を一パイに見開いた。 てゐ「私は一体…あ、頭が…イタイ………」 てゐ「う〜ん…私は何でこんな所に寝ていたのか…」 呟いてみたものの答えは帰ってこない… てゐ「何だか凄く大事な事を忘れてる気がするんだけど…思い出せない!」 説明しよう! 此処は九曲署の地下に造られた犯罪者を捕らえておくための牢屋である! 幽々子達に敗れたてゐは此処にブチ込まれていました。 てゐ「…鉄格子に鉄の扉…どうやら此処は牢屋みたいだけど…」 きょろきょろ てゐ「何で私が閉じ込められている??」 てゐ「昨日は確か、確か…何か凄く嫌な事があった気がするけど…駄目だやっぱり思い出せない!」 辺りを見回しても狭い部屋には彼女しか居ません。 てゐ「一体誰が何故こんな事を…何で記憶が無いのか…何だか無性に腹が立って来たウサ!」 てゐ「…とは言ったものの、これからどうしたものか…」 カツ、カツ、カツ、カツ… てゐ「むっ!誰か来るッ…」 てゐ「丁度良い、色々と話を聞…いやいや、ひょっとしたら実は物凄くヤバイ状況なのかも…」 最悪の結果が脳裏をよぎる… てゐ「ここは様子を伺いつつ慎重に行動しないといけないなあ…」 橙「おーい!起きてるかい?」 てゐ「は、はいっ!」 橙「そうかよーし!ほれっ餌の時間だよ!」 てゐ「(ふう…どうやら処刑とか殺生な話じゃなさそうだねえ…)」 橙「えっとココの鍵はどれだっけかな…」 てゐ「(相手は一人…か?これなら何とかなりそうかな…)」 橙「おっ、これこれ!」 てゐ「(さて、ここは一つ定番のネタで…)ウッ!」 橙「に゛ゃっ!ど、ど、どうしたの!?」 てゐ「お、お腹が急に…イタイイタイ!痛いウサ!」 橙「た、大変だ!」 |