メルラン「わあ!お久しぶりじゃないのよ〜」 ルナサ「こらこら、あんまり乱暴に扱わないの…」 リリカ「でも、なんでこんな事になってるんだろうねぇ?」 メルラン「まあ、そんなのどうだって良いじゃないのよ〜」 リリカ「それはともかく、連れて行くの?」 ルナサ「ここに置いて行くのも何だし…」 メルラン「お腹すいてるみたいだしねー」 ルナサ「ここは一つ、恩を売っておいてまた今度会場を貸してもらうのもアリ、か…」 リリカ「そういえばさっき屋台が出てなかったっけ?」 こうして幽々子は、元来た道を三姉妹に連れられて行った模様です。 話は戻って妹紅達は… 黒萃香「アネさん…アッシはアネさんの事見損ないやしたぜ!」 妹紅「だーかーらー、何処に行ったか探してたらそれこそ夜が明けてしまうって言ってるじゃないか…」 赤萃香「ソウカ!!何処ニ居ルカ分カレバイインダ!!!」 妹紅「お前なあ…それが分からないから行方不明なんだろう…」 赤萃香「フッフッフッフッフ…」 赤萃香「私ニハコレガアッタンダッタ!」 妹紅「…何だそりゃ…烏帽子か?」 赤萃香「ファファファ…コレハネ、コウシテツカウンダヨ…パイルダー、オーンッ!!」 妹紅「ただ被っただけじゃないか」 赤萃香「キマッタッ!………アレ?」 妹紅「お前は何がしたいんだ?」 赤萃香「アッ!ソウイエバ…」 ぽわわわ〜ん (にとり「首の辺りで体に紐でしっかり縛ると探知機に妖気が送られて作動するよ!」) 赤萃香「良シ、コレデ…」 赤萃香「オ、オ、オッ…キッ来タッ!」 ぐるんぐるん 黒萃香「お、おいおい…どうしたんでえ、急にくるくるはじめやがってよう?」 赤萃香「コノ、玉ノ探知機デ、幽々子ノ、持ッテイル、玉ヲ、追イ…イイイイイイ!」 妹紅「凄まじい回転だ…」 黒萃香「だ、大丈夫なのかい?赤の字よう!」 赤萃香「ト、トマラナーイヨー!」 妹紅「お、おい…何かトラブルか?」 赤萃香「体ガ浮ク…飛ビマス!飛ビマス!」 黒萃香「て、てぇへんだ!早くその帽子を脱ぐんだってばよう!」 赤萃香「グルグルグルグルグルグル〜目ガマワルルルルルル〜」 黄萃香「愛別離苦…再見希望!」 赤萃香はタツマキとなり幻想郷の山を吹き抜けていきました… 咲夜「ちょっとー!何してるのよ?置いていくわよ〜」 妹紅「お、おう…今行く…」 黒萃香「あ、アネさん、やっぱり本当の事を…」 妹紅「わ、私には出来ない…そんなに言うならお前いって来いよ…」 黒萃香「うっ…そ、そいつぁ、その…」 妹紅「とにかく、先に進もう…な」 黒萃香「うう…」 妹紅「見てみろ、あの顔…何とかして有耶無耶にしてしまわないと…」 咲夜「…何?幻想郷七位の美人が!?どんな言い方だ?」 黄萃香「少女妄想中…」 咲夜「ランララランララランララララーンララー♪」 妹紅「き、機嫌良さそうだな…」 咲夜「んー、そうかしら?あーかーいーりんごーにーくちびーるよーせーてー」 妹紅「(な、何ちゅー古い唄歌ってるんだ…)」 咲夜「あら?」 妹紅「こ、これは…一体?」 咲夜「また見事なあばら家ね…」 妹紅「まるで台風でも通った後みたいだな」 黒萃香「んーっ、これは、事件の予感っ、ですねぇ。黄の字さん?」 黄萃香「珍問奇問大疑問」 黒萃香「お?解ければ楽しパラダイスってかい?」 妹紅「なんだか嫌な予感がするな…こんな所さっさとオサラバしよ…」 ササッ… 妹紅「…っ!!…気のせいか?」 サッ、ササッ… 妹紅「違う!やっぱり何か居るぞっ!!!」 妹紅「この気配…相当ヤバイ感じがするぞ」 咲夜「な、何よ。随分弱気じゃないの…」 妹紅「そう言うお前こそ。くそっ、後ろは任せたぞ…」 咲夜「アンタこそ、しっかり守りなさいよ」 妹紅「後ろの安全は確保できた。あとは…右か、左か、それとも上、か…」 黒萃香「て、てやんでえ、どっからでもかかってきやがれってんだよう!」 ズズズ…モコモコッ… 黒萃香「…なーッ、まさか!下から!?」 妹紅「うおおおぉ!こ、こっちに真っ直ぐ向かってくるッ!!」 黒萃香「やいやいやい、姿を見せやがれってばよう!」 ドドドドドドド、ピタ… 妹紅「ん?止まった?」 黒萃香「アネさん…アッシ嫌な予感がしやすぜ…」 ぐわっし! 妹紅「し、しまったあ!!!」 ぐぐぐぐっ… 黒萃香「アネさんっ、体が沈んでやがりますぜ!」 妹紅「わかってる!…す、凄い力だ!!」 黄萃香「地盤沈下!?妹紅沈没!」 妹紅「それではみなさん、残念ながら没シュートとなります…」 黒萃香「あ、諦めちゃいけやせんぜ!早く皆で引っこ抜くんだってばよう!!」 妹紅「あいるびーばっーく!」 黒萃香「アネさーん!…ネさーん…さーん…さーん………」 妹紅の姿は深い深い闇の中へと吸い込まれて行きました… 咲夜「まさか…嘘でしょ?地中を掘りながら進むなんて…なんて馬鹿力なのよ…」 黄萃香「不覚!救出希望…」 ズボッ!! 黒萃香「き!黄ぃの字!!」 咲夜「ハッ!そういえば…いやこれはもう、そうとしか考えられない…」 さくやー!後ろ後ろ!! 声「さーくーやーっ!!」 咲夜「この声…間違いないわ…」 声「つーかまーえたー!!」 黒萃香「あ、危ねえ!!」 咲夜「きゃっ!!」 声の主「…!…!……!!!」 黒萃香「な、何でえコイツは!?」 咲夜「やっぱり…しかしなんとはしたないお姿…」 ぎゅ〜ッ…ズポッ!! 咲夜「いけませんよ、全く…お洋服が泥だらけじゃないですか」 フラン「もー!何で避けるのさ!」 咲夜「捕まったら洒落では済みませんよ…」 フラン「さくやのいけず!そんなんじゃお嫁にも行けずよ!!」 ピクピク 咲夜「(え、笑顔笑顔…)」 フラン「そんなことはどうでも良いのよ〜!お外!お外は楽しいわ!!」 咲夜「はあ、左様でございますか…」 フラン「お空よお空!おー星さーまーきーらきらー♪」 咲夜「…参ったわね、すっかり妹様の事を忘れてたわ…」 黒萃香「おうおうおう!さっさとアネさんと黄ぃの字を返しやがれ!!」 咲夜「まあまあ、ここは私にまかせなさい…ってこら!」 黒萃香「やいやいやい!よく聞きやがれこのちびっ子め、仲間を帰さないとてぇへんだぞ!!」 フラン「あら?なにこのちびっ子は?お外には変わった動物が居るのね!」 黒萃香「少しは人の話聞きやがれってんだよう!」 フラン「で、何して遊ぶ?」 黒萃香「遊ばねぇ!」 フラン「そう…残念、じゃあ遊ばないちびっ子はどっか飛んでっちゃえ!」 ぷーーー! 黒萃香「あーれー!飛ばされちまう!!」 ピューン フラン「やったわ!ホールインワンよ!!」 黒萃香「あ、穴に落ちちまうよう!」 フラン「見て見て!さくや!一発で入ったわ!!」 咲夜「はいはい…全く何をやってるんだか…」 フラン「それじゃあ今度はさくやと遊んでさしあげようかしら?」 咲夜「私は遠慮しておきますわ…お屋敷に帰ってからお嬢様と遊んでくださいな」 フラン「そうよ!お姉さま!お姉さまはどこ?一緒じゃなかったの!?」 咲夜「それがですね…」 斯く斯く然々 咲夜「という訳なんですよ」 フラン「そんな!お姉さまが巫女のペットにだなんて!!」 咲夜「ですから先に進ませて頂きたいのですよ…」 フラン「私はかまわないんだけど…ここからは何処にも行けないわよ」 咲夜「あら、何か問題でも…?」 フラン「暗くなったから他所も見て回ろうと思ったら…ほら」 咲夜「あれは…結界の様なものが張ってありますわね…」 フラン「飛び越えようとしたら何かに頭はぶつけるし…」 咲夜「そうか…ここは妹様の檻だったのね…」 フラン「さくや?どうしたの難しい顔して」 咲夜「やっぱりあの二人だけでは…こうするしかなかったのね」 フラン「さくや?」 咲夜「そうとは知らず唯一の出入り口を開けてしまうとは…ああ、私って何て罪なオ、ン、ナ…」 フラン「さくや…何か怖いわよ…」 黒萃香「やいやい!訳の分からない事言ってないで早く助けやがれってんだよう!!」 フラン「あ!また出てきたわ」 咲夜「あらやだ、見てたの…もう、しょうがないわね」 咲夜「あーあ…泥だらけじゃないの。ほら、拭いてあげるから大人しくしてなさい」 黒萃香「ちょっ…く、くすぐったいよう!」 フラン「あーっ!面白そう!私もやる!!」 咲夜「駄目ですよ、妹様が拭いたらぺったんこに磨きがかかってしまいますわ」 黒萃香「ひゃあ!」 にゅっ! 黄萃香「果報朗報大吉報!」 フラン「またまた出たわ」 黒萃香「おお!黄ぃの字!!無事だったのかよう!!」 黄萃香「発見地下通路!巨大迷宮確認!!」 咲夜「それで?この穴が外に通じているって訳?」 黄萃香「可能性有!」 フラン「ああ、私が昼間に掘ったヤツね」 咲夜「なるほど、出口が無ければ作れば良い、と。流石は妹様」 フラン「えへへ〜。それでね、名前も付けたのよ!こっちがディックであっちがハリーとトムでそれから…」 咲夜「それじゃあ、折角だからこのマサキって名前のにしましょう!」 妹紅「おーい!何話してるんだ?また知り合いか?」 咲夜「あら?ここに居たのね」 妹紅「あのなあ…まあ、何でもいいからココから先に進むぞ」 咲夜「分かってるわよ…それじゃ行きましょう!」 フラン「あっ!ずるい!私が先よー!」 妹紅「お、おい!いっぺんに来られても通れないって…」 フランの掘った穴を進んだ先は行き止まりでした… 妹紅「おいおい、まさかココまでしか掘ってないとか言うんじゃないだろうな?」 フラン「そうよ?だって、飽きちゃったんだもの」 妹紅「はぁ…まあ、結構進んだ気もするし、この辺から出口を作ってみるか」 黒萃香「うんせ、うんせ、こんな時隊長や赤の字が居りゃあなあ…」 妹紅「おーい、喋ってないで手も動かす」 黄萃香「強制労働反対!」 妹紅「しんどいのは皆一緒、アイツ達だってホラ…」 フラン「さくや〜今度は犬よ!」 咲夜「ワン、ワンッ!」 黒萃香「…遊んでる様に見えやすぜ?」 妹紅「なー!何やってるんだ!?」 咲夜「何って…妹様が疲れたと仰るのでおぶってるのよ。見て分からない?」 妹紅「いや、そんなことより掘るのをだな…」 フラン「さくや〜今度は象よ!」 咲夜「ぱお〜ん!」 妹紅「…ああもうっ、やってられるか!」 妹紅「お?なんだ…この辺り…けっこう脆いぞ」 がちゃがちゃ…ボコッ! 妹紅「うぉっ!貫通した…どれ向こうはどうなっているのかな…」 咲夜「何が見える?」 妹紅「…こ、これはッ!!」 妹紅の眼前には広大な空間が広がっていました。 妹紅「何と!神社の地下にこんなものが存在したとは…」 咲夜「どう?そこから外に出られそう?」 妹紅「分からん…が、幾つか大きな通路が見えるな…」 |