穣子「沈んじゃった…」 静葉「気をつけなさい、こういう場合はいきなり来るわよ!」 パルスィ「ぷはぁっ…」 穣子「キャーーーーーーー!!出たぁーーー!!」 パルスィ?「…ふぅ。手間取らせてくれたのかー…」 穣子「お姉ちゃんッ…」 静葉「分かってる…何か様子がヘンね…」 パルスィ?「さて、お前達には世話になったのかー」 星「な、何か凄く見られてます…」 椛「まだ何も注意して無いのに…」 パルスィ?「本当ならたっぷりとお返しをしたい所だけど…」 椛「さっきから何を…?」 パルスィ?「残念だけどここはちょっと明るすぎるのかー。命拾いしたな!なのかー」 静葉「ちょっとちょっと!さっきから何よそ見してるのよ!私との勝負はまだ終わって無いわよ!」 パルスィ?「それに今はそれよりコイツを連れて帰るのが先なのかー。ということでサラバなのかー!」 椛「あっ!?き、消えた!?」 静葉「くっ…何だったのあいつは…?」 穣子「助かった…のかなあ?」 星「よ、良く分かりませんがとりあえず静かにお湯に浸かれそうです…」 椛「さっきのひと、私たちの事知ってるみたいだったけど…だれだっけ?」 星「わ、私は知りませんよ…」 椛「う〜ん…ま、いっか」 静葉「ふむ…ところであなた達…この先のアスレチックの湯≠ノはもう行ったかしら?」 星「あ、アスレチック…!?」 静葉「ふふふ…その様子じゃあまだみたいね。あなた達、スタンプ集めてるんでしょう?」 椛「わ、何でその事を!?」 静葉「私には分かるわ、その獲物を狙うギラギラとした獣の目!」 椛「凄い…何でもお見通しなんだ。それで、そのアスレチックの湯というのは…?」 静葉「その名の通り全体が広大で凶悪なアスレチックで構成された温泉よ…」 椛「そ、そんな温泉があるんですか!?」 星「なんだか恐いです…」 静葉「恐ろしいなんてものじゃないわよ。私たちも攻略には随分苦労したわ…」 穣子「あれは主にお姉ちゃんが…」 静葉「あれ?あれはそう、姉の愛の鞭よ」 静葉「どう?行ってみたくなった?」 星「スタンプは欲しいけどちょっと…」 椛「行ってみたいです!それで、そこへはどうやって行ったら良いんですか!?」 星「も、もみさん…!?」 静葉「…覚悟は出来ているんでしょうね?」 椛「はいっ!モチのロンです!」 星「あ、あの私はまだ…」 静葉「よろしい、ならば教えて進ぜよう…!」 穣子「教えるも何も入り口はすぐそこなのよね〜」 静葉「あっ、こらっ!お姉ちゃんの邪魔をするんじゃありません! ゴホン…あれを見なさい…実はこの温泉にはアスレチックの湯直通の超巨大滑り台があるのよ!」 椛「な、何だってー!」 星「ほ、本当です…すっごく長いウォータースライダーがあります…!」 静葉「ここを下っていけばあっという間に着くわよ」 星「あ、あの…他に道は無いんですか…?」 静葉「あるにはあるけど、ものすっっっっっっっっっっごく遠回りよ?」 星「それでも構いませんよね…?」 椛「これは凄い…私の勇気が試されるな…!」 星「う、嘘でしょう…!?(もみさんはやる気だ…!)」 穣子「そんなに怖がらなくて良いのよ」 星「あ、あなた方もここから行かれたのですか?」 穣子「そうよ〜。結構楽しかったわ〜」 静葉「まあ、少々手強いポイントもあったけどね 心臓破りの連続カーブとか地獄ヘアピンとか…」 星「む、無理ですそんなの…!」 静葉「あら、やる前からそんなんじゃあダメよ」 穣子「そうそう、大丈夫。悪くてちょっと怪我するぐらいだから…多分」 星「も、もみさん…!考え直してください…!!」 さて、ここでカメラは一旦地上に戻ります。 衣玖「ふぁ、ぁ〜あ……遅い…! 一体何時になったら戻ってくるのかしら?」 慧音「待たせたな…」 衣玖「あら、もう戻ってこないかと思い始めてた所ですわ それじゃあ、続きを始めましょうか」 慧音「そうしたいのは山々なんだが…」 衣玖「何ですか?私には勝てないことがようやくお分かりになりまして?」 慧音「向こうの温泉に誰か沈んでいた様だ」 衣玖「な、なんですって!まさか殺人事件!?」 慧音「事件か事故かはまだ分からない。これから調べるみたいだ。 我々も聞き込みを受けるかもしれないから、一旦部屋に戻っておいた方が良いだろう…」 衣玖「むむむ…それでは勝負の方は?」 慧音「ちゃんと考えてある。見ろ、このポスターを」 衣玖「あっ、それはダンス大会の…」 慧音「そうだ。後日、コイツで勝負をつけようじゃないか。逃げるんじゃないぞ? じゃあな。当日を楽しみにしているぞ」 衣玖「ふっふっふ…フィーバー大会で私に勝てるとでも思ってるのかしら? 望みどおりけちょんけちょんにして差し上げ…あ、あれ!? これってもしかして…まさか…さっきの人が!?」 衣玖「そうよ、きっとそうに違いないわ! これが占いにあった出会いってやつなのね…! そういえばなんだか運命的なものを感じるわ〜♪」 衣玖「いよっし!ますます気合入ってきたわ! っと、たっだいま〜。 もう起きてますか〜?って、あれ?居ない…?」 衣玖「全く…あの状態で勝手に出歩くなんて、非常識にも程がありますわ…」 天子「あ、衣玖も丁度帰ってきたのね」 衣玖「む、噂をすれば…一体どこをほっつき歩いて…ってェ!?」 天子「何驚いてるのよ?」 衣玖「だ、だって顔とか真っ赤じゃないですか!それに鼻血まで…」 天子「いやぁ〜、ちょっと長湯しすぎてのぼせちゃったかな?あはは〜」 衣玖「兎に角部屋に入りましょう。何か事件があったみたいなんですよ」 天子「そうなの?じぇんじぇん気付かなかったわ〜。それより衣玖なんか嬉しそう」 衣玖「え、そう見えますか?何でもないですよぉ、うふふ」 小傘「お。女将さん大変です!」 阿求「今度はどうしました…?」 小傘「被害者さんが消えちゃったんです!」 阿求「え…?あっ!本当だ…まさか勝手に歩いてどっか行っちゃったわけでもあるまいし… あーもう、どうなってるのよ!」 天子「それでさぁ…」 衣玖「あら、もうこんな時間」 天子「本当。何時の間に」 衣玖「ふぁあ…なんだかどっと疲れが出てきましたよ」 天子「そう?だらしないわねえ」 衣玖「それじゃあもう遅いし、そろそろ寝ましょうか。おやすみなさ…」 衣玖「…あれ?何で着替えてるんですか?」 天子「あのねえ、衣玖?私たちは遊びに来たんじゃないのよ」 衣玖「あ…そうでした。すみません…」 天子「全く…衣玖は遊ぶ事しか考えて無いんだから…」 衣玖「はい、反省してます(こ、この人にだけは言われたくなかった…)」 天子「それじゃあ、ムベンベ探しに出発よ!」 衣玖「ところで天子キャスター…道は分かるんですか?」 天子「その点はぬかり無いわ。多分こっちよ」 衣玖「たぶん、ですか…」 天子「それにしても薄気味悪い所ね…」 衣玖「ムベンベ以外にも何か出たりして…こぉんな感じでね!」 天子「ちょっと、脅かさないでよ…」 衣玖「あ、見て下さい!」 天子「…湖だ!」 衣玖「と言う事は、ここが噂の…」 天子「間違いないわ。ここがムベンベの目撃情報があった場所…」 衣玖「随分広いですね」 天子「これは長期戦を覚悟した方が良さそうね…」 衣玖「長期って…まさか滞在中はずっとここで見張るんですか!?」 天子「そのつもりよ? さてさて、どこか良さそうな張り込みポイントはっと…」 天子「うん、この茂みなんか良さそうね」 衣玖「まあ、ここからなら湖を手広くカバーできそうですね」 天子「良し決めた、それじゃあ始めますか」 衣玖「うわ、どこから取り出したんですかそんな大きな機材…」 天子「女の子には秘密がいっぱいなのよ」 衣玖「(イラッ…)」 衣玖「っていうかそういうのも使えるんですね。私さっぱりですよ」 天子「上を目指すものとしては色々と出来ないとね」 衣玖「そうですか。私も周りの男性に助けられてばかりじゃいけませんね」 天子「(イラッ)」 天子「ムッ!?」 衣玖「?どうかしましt…」 天子「ストップ!」 衣玖「な、な、な、何ですか急に…」 天子「しーっ、いいからじっとして…」 衣玖「ボソボソ…(あ、あの私こう言う事はその…)」 天子「ゴニョゴニョ…(黙って!見つかっちゃうじゃない…)」 衣玖「ボソッ…(見つか…る?)」 天子「ゴニョゴニョ…(ほら、聞こえるでしょ…近くに何か°盾驍!)」 衣玖「ボソッ…(ま、まさかむべんべ!?)」 天子「ヒソヒソ…(わからないわ…しばらく息を潜めて様子を伺うのよ!)」 衣玖「ヒソヒソ…(わ、分かりました!)」 ウドンゲ「居ましたか?」 レイセン「居ませんねえ…」 ウドンゲ「いかにも出そうな雰囲気なんだけどなあ」 レイセン「オバケじゃ無いんですから…それ、本人が聞いたら怒りますよ〜」 ウドンゲ「うっ…内緒にしておいて下さいよ?」 衣玖「なんでしょうあの二人組みは…?」 天子「きっとアイツラもむべんべ目当てよ…」 衣玖「あっ、なるほど…」 天子「しかも見なさい、あの装備…」 衣玖「持っているのはロープ…荒縄でしょうか?」 天子「あれで何をするか…分かるわよね?」 衣玖「ま、まさか…密猟者!!?」 |