そしてそのまま署長室の入り口にシュゥゥッ! 小悪魔「お、おぶ… い、いもお゛どざまぁ…!」 大妖精「うわー!? だだだ、大丈夫ですか!? やっぱり中には敵がッ…!」 小悪魔「はぁはぁ、うっぷ… な、なんのこれしき! なあに、この程度…かすり傷ですよ…」 小悪魔「げふぅっ…ハッ!?」 大妖精「ど、どうしたんですか!?顔色が悪いですよ…」 小悪魔「な、な、な…なんじゃこあぁぁぁっ!!」 大妖精「し、しっかりしてください!」 小悪魔「わだじはもうダメだー!無念後を頼む… ぐへぇ〜〜(お、お腹イタイ…良いの貰っちゃったな…)」 小悪魔「などと言ってる場合ではありませんでした…」 大妖精「あ、あれ!?平気なんですか…心配して損しました…」 小悪魔「さて…部屋の中の状況は…」 フラン「ぐすん…スカートの中覗かれちゃったわ…」 小悪魔「な、何ですとぉッ!?して賊は何処に!?」 フラン「あれ?机の下に居たと思ったんだけど…見当たらないわね…」 小悪魔「やややっ、机と一緒に吹っ飛んだのでしょうか? と言う事は不届き者は今この私の真下に潜んでいると言うわけですね… 袋のネズミとはまさにこの事…何者か確かめてくれようぞ!」 大妖精「そ、そんな不用意に覗いたら危な…」 小悪魔「とうりゃっ!」 大妖精「ああもう…」 小悪魔「……あれぇ?」 大妖精「?」 小悪魔「変ですね…机の下にも誰も居ませんよ?」 大妖精「そんな…それじゃ覗かれたっていうのは気のせいだったんじゃ…」 フラン「そんなこと無いわ!写真だって撮られちゃったんだから… あ、ほらここにその写真が落ちてるわ」 フラン「……あ、あれ?」 小悪魔「どうかしました?」 フラン「この写真……何か変なのよ…」 小悪魔「おかしいって…どうおかしいんですか?」 フラン「う〜ん、まず私が映って無いでしょ… それとお部屋の隅っこに顔みたいなのが…ほらアナタの左上の方に…」 小悪魔「ええっ!?ちょ、ちょっとそういうのやめて下さいよぉ…」 フラン「まあ良いんだけどね…にしても撮ったものを落としていくなんてマヌケなやつよね」 大妖精「写真かぁ…あっ!そういえば… その写真!しっかり持ってて下さい!!」 フラン「えっ!?あ、写真が動いた!!」 大妖精「私の勘が当たっていれば犯人はその写真です!」 フラン「おっとっと、逃がさないわよ!」 大妖精「さあ、もう逃げ場はありませんよ!」 フラン「ふふふ…正体を現しなさい!でないとこのままくしゃくしゃにしちゃうわよー!」 はたて「ま、待ってよ!はぁ…バレちゃあしょうがないわね…」 小悪魔「うわ、何か出たー!」 大妖精「ええっと、あったコレだ。連続盗撮下着ドロほたて… 私がここに居たとき収監された極悪非道、女の敵の超凶悪犯です」 はたて「随分言ってくれるじゃないのよ、刑事さん」 大妖精「元刑事ですが。しかしアナタ…どうやって牢屋から?ま、まさか…」 はたて「フッ…アノ程度で私を閉じ込めたつもりだったの?」 大妖精「えっ!?」 はたて「壁に穴あけて抜け出すなんて造作も無いことよ!」 大妖精「それではアナタはアリスさん達とは関係ないのですね?」 はたて「まさか…冗談言わないでよ。誰があんなヤツ等と…ブツブツ…」 フラン「あーっ、わーかった♪仲間にしてもらえなかったからこんな所に隠れてたんだー」 はたて「ぬぁっ!?」 小悪魔「い、妹様!そんな小物扱いしちゃいけませんよ…ぶふぉっ」 大妖精「あ、あの…あの二人の言う事はあんまり気にしないほうが…」 はたて「うぅっ…どうせ…どうせ私なんか…」 大妖精「えっと…あっ!そうだ、署長は!?署長はどこにいるんですか?」 はたて「署長?ああ、アイツね…」 大妖精「知っているんですか!?」 はたて「さあ?どうだかね。ま、知っててもあなたなんかに教えるものですか」 大妖精「そ、そんなぁ…」 はたて「私の事あんなところに閉じ込めておいて…それに戦利品だって…」 大妖精「(そうだ!)そうですか…残念です。あーあ、教えてくれたら没収したアレをお返ししても良かったのになー」 はたて「なぬ!?」 大妖精「本当はダメなんですけどね。まあ、司法取引みたいなものですよ」 はたて「そういう事は早く言いなさいよ!」 大妖精「えっ、それじゃあ!?」 はたて「私もどこに行ったかは知らないわ。でも、大丈夫。私に任せなさい!」 はたて「このカメラで念写してどこにいるか当ててあげるわ!」 小悪魔「な、なんですと!?そ、それでしたらウチのお嬢様を…」 大妖精「あ、そういえば…すみません、それじゃあ署長じゃなくてこの娘のお姉さんをお願いします」 はたて「注文の多い人たちねえ…はぁ…それじゃあ、始めます……」 大妖精「お姉さんが見つかるよ、やったね妹ちゃん!」 フラン「本当?なんだかうさんくさいわ…」 はたて「んむむむむむむ…かぁぁぁぁっ!!」 小悪魔「うわぁびっくりしたぁっ!!」 はたて「ふぅ…良い仕事したぁ」 大妖精「で、出ましたか!?」 はたて「はい、こんなん出ましたけど〜」 フラン「どれどれ…?」 大妖精「……真っ暗で何も映って無いように見えますが…? はたて「あ、あっれぇ!?」 大妖精「もうっ、真面目にやって下さいよ!」 はたて「ふ、ふざけてなんか無いわよ!確かに念写は成功したんだから!」 大妖精「…つまり真っ暗なところに居るって事ですか?」 はたて「う、うん…まあそういう事になるんじゃない?」 フラン「暗いところ…前の私みたいに穴でも掘ってるのかしら?」 小悪魔「(ま、まさかもう既にピチューンされて…いや、あの方に限ってそんなはずは…)」 大妖精「それじゃあ、その線で捜索してみましょう」 フラン「ごめんね…迷惑ばっかりかけるダメなお姉さまで…」 大妖精「良いんですよ、こういうときは助け合わないと♪」 はたて「へっへっへ…お取り込み中のところ申し訳ないわねぇ…」 大妖精「あ、そうでした…」 はたて「忘れないうちに押収品を返してもらうわよぉ♪」 大妖精「本当はアナタのものじゃ無いんですが… そうだ、ちゃんとお姉さんが見つかるまで捜査に協力してもらいますよ」 はたて「私の能力を信用して無いの?まあいいわ…それより早くぅ」 大妖精「え〜っと、たしかこのロッカーだったかな…?」 はたて「ねえ、早くぅ〜」 大妖精「はいはい…あった、多分これだ…」 フラン「何が入ってるのかしら…?」 大妖精「良いですか?こういう事は今回だけでぶわっ!?」 フラン「これは…パンツ?」 小悪魔「い、いけません妹様!」 はたて「ああ、これよこれ…文のかほり…」 フラン「ねえ、アイツは何で匂いなんか嗅いでるの?ねえ、ねえ?」 小悪魔「い、妹様は知らなくて結構ですよ!」 フラン「えー、教えてくれても良いじゃないの…つまんないの」 大妖精「ぷぁっ…窒息するところでした…」 小悪魔「あ、あの…本当にアレと一緒に行動するんですか? 妹様の教育上あまり好ましくない人物の様ですが…」 大妖精「そんな事私に言われても…まあ、あまり近づけないほうが良いですよね…」 一方椛達は… 星「もみさんもみさん、まだ着かないんですか…?」 椛「観光MAPだともうすぐみたいだね」 星「本当ですか?」 椛「あ、ほら見えてきたよ!」 星「うわぁ、結構高い場所にあるんですね…!」 椛「えーっと、パンフレットにはこの温泉街を一望できる露天風呂≠チて書いてあるよ」 星「高い所から地底の擬似太陽が沈んでいく様を眺められるんですね…!」 椛「う〜ん、時間的にどうかな?」 星「えー、じゃあふやけても良いのでそれまで入っていましょう…!」 椛「そ、それはちょっと…絶対のぼせちゃうよ」 星「そうですか…おや?随分騒がしいですね…先客が居るみたいです…」 静葉「どうしたの、穣子?」 穣子「さっきからあの人、恐い目で私の事見てるよぉ…」 静葉「あにぃ!?いやらしい目で視姦されてるですって!?」 パルスィ「…ふん…でかけりゃ良いって物じゃないわよ…」 静葉「何だって!?アンタさっきからウチの妹と何比べてるのよ!」 パルスィ「ああ、妬ましいったりゃありゃしないわ…!」 穣子「お姉ちゃん…あの人さっきから何言ってるの…?」 静葉「子供は知らなくて良いの!」 パルスィ「大きさは姉のほうがお子様みたいだけどね…」 静葉「ぬぁんだって!?もう一度言って見なさいよ!!」 椛「はい到着ぅ〜っと。うわ、いきなり脱衣所だ」 星「それにしても、ちょっとうるさ過ぎませんか…?」 椛「そうだね。全く、地底人ってマナーの悪い人たちばっかりなのかな?」 星「まったく、けしからんです…!ビシッと注意してあげましょう!」 椛「そうだね、せっかくだから気分良く入りたいもんね」 星「と言う事でもみさん、宜しくお願いします…!」 椛「えっ!?あ、うん…」 静葉「うりゃうりゃうりゃあ!」 パルスィ「わぶっ!?ちょ、何するのよ!このっ!」 穣子「うわーん!ふたりともやめてー!」 星「もみさん…どうやらあの子を巡って二人の女性が激しくぶつかり合っているみたいですよ…」 椛「痴情のもつれってヤツだね…そうなると間に入りにくいなあ…」 星「何を弱気な事を…こういう場合は喧嘩両成敗ですよ!ささ、どうぞどうぞ…!」 ルーミア「(あっ!アイツはもしかしてもしかするのかー?)」 椛「さっきからずるいよ…そこまで言うならお手本を見せてよー」 星「えっ!?えっと、あの、そのですね…私はその…お、お医者さんに止められていまして…」 椛「どんな病気なんだよ!?」 ルーミア「(上手い具合に見つかったのかー。そうとなればもうこいつは用済みなのかー)」 パルスィ「はあはあ…けっこうやるわね。でもこれならどうわっ!?」 ルーミア「捕まえたのかー。大人しく私と一緒に来てもらうのかー」 パルスィ「え!?何コレ!?」 穣子「こ、恐いよお姉ちゃん…」 パルスィ「ま、前が見えなっ…取れないッ!?」 静葉「な、なによソレは!?何のつもりよ!?」 |