衣玖「あ、ちょっと…！」 慧音「強いんだな…どれ、ひとつお手合わせ願おうか」 衣玖「あなたが…ですか？そうですね、さっきの人たちも逃げちゃった事だし…良いですよ」 慧音「言っておくが、私は結構強いぞ」 衣玖「へえ、それは楽しみですね」 慧音「随分な自信だな…ま、さっきのヤツ等と同じように行くとは思わないことだな」 衣玖「（…こやつ、出来るわね！）」 慧音「（厳しい戦いになりそうだ…）」 衣玖「ルールはさっきと一緒、負けたら脱ぐ。良いですね？」 慧音「構わん。負けなければ良いのだからな」 阿求「おおぉ…せ、先生が本気だ！」 慧音「まあ見ていてください。本当に強いとはどう言う事か教えて差し上げますよ」 阿求「え…！？あ、あんまり大きな事は言わない方が…」 慧音「案ずるな。私はもう2度と負けはしない…そう、あの時から私は変わったのだ！ あのような屈辱ッ…！ 私は勝負事に負ける事は許されんのだ！！」 阿求「（先生の過去に一体何が…！？）」 衣玖「こんなにツキのある夜だから本気で行くわよ」 慧音「こんなにツキもあるのに」 衣玖・慧音「永い夜になりそうね！！」 慧音「これでどうだ！？クッ……駄目か…」 衣玖「残念、また流局ですね」 慧音「コレで何度目だ…！？」 阿求「先生が押されている…？いいえ、何かがおかしいわね…」 慧音「ええい、次だ次！」 衣玖「フフフ…あなたも頑張りますねえ」 慧音「（何故だ！？負けることはあってもそれ以外は全て流局だなんて… 自分の負けは能力でなかった事にしているが… コイツ…何かやってるな！まあ、人の事は言えんがな…）」 衣玖「（この人…私と同じで絶対何かやってるわね… まあいいわ、負けそうな空気の時はこうすれば…！」 慧音「むぐぐ…！？こ、今度こそ上がれそうだったのに！何故上がれん！？」 衣玖「（機械を誤作動させるなんて簡単なものよ♪ 何を仕掛けてきてるのかは知らないけど、負ける事だけはありえないんだからね☆」 慧音「ぐぬぬぬ…」 衣玖「あら？どちらへ…もしかしてお逃げになるのですか？」 慧音「休憩だ！飲み物を買ってくる。アンタこそ逃げるんじゃないぞ」 衣玖「どうぞ、ごゆっくり☆」 慧音「む、これしかないのか…仕方ない。 ごくごく…ふぅ… さて、戻るまでに何故勝てないのかを考えんとな…」 従業員K「早く早く！こっちです！」 阿求「あああぁ…何でそんな事に！？」 慧音「あれは女将さん…あんなに急いでどこへ行くんだろう？」 慧音「ちょっと後をついて行ってみるか…」 従業員K「「あああ、お客様が集まってきてしまってます…」 阿求「すみません！通してください！」 慧音「あそこは…女湯で何かあったのか？」 小傘「ここです！わちきがお掃除に来たら…この格好のままピクりとも動かなくって…」 阿求「むごい…一体どうしてこんな事に…」 小傘「どどどどどうしましょう女将さん！」 阿求「と、とりあえずあなたは駐在さんを呼んできてください。 それと現場を荒らされないように人払いを」 小傘「わ、分かりました！」 小傘「申し訳ないです！お客様方はお戻りください！」 慧音「何だ…殺人事件か！？ み、見えん…邪魔な野次馬達だなぁ…」 阿求「申し訳ありません、ここはしばらく立ち入り禁止にさせて頂きます！」 慧音「むむむ…気になるが仕方ない。諦めて一旦戻るか… おや？この鏡…何か書いてあるぞ！？」 慧音「うっ…こ、これは血文字！？ いや違う…これは口紅のようだな… しかし文字がかすれて断片的にしか読み取れないな…」 慧音「一体誰がこんな事を…？ そもそも誰が書いた誰宛のメッセージなのだろうか…？」 ？？？「………」 慧音「う〜ん…まあ、私には関係のない事だな。 それより一旦ゲームコーナーに戻らないとな…」 紫「う〜ん…」 紫「また厄介な事になったわね…まさかヤツ等に邪魔されるとは… このままでは私の計画に支障が出かねないわ。 今のうち何とかしておかないと…」 その頃、小悪魔たちは… 大妖精「よし…誰も居ませんね」 小悪魔「ここは…？」 大妖精「私の前の職場です」 小悪魔「そういえば刑事さん…でしたっけ？」 大妖精「ええ。それにしても…随分荒れちゃってるなあ…」 小悪魔「やはりヤツ等の仕業…なんでしょうね」 フラン「う〜ん、小汚いお屋敷ね…使用人は何をやってるのかしら？」 小悪魔「い、妹様！余所様のお宅に対して…失礼ですよ！」 大妖精「良いんですよ、こんな状態だもんね」 小悪魔「すみません、なにぶん外に出かける事のないお方ですから…」 大妖精「もう、良いって言ってるじゃな…ハッ！？」 小悪魔「い、今物音が…」 大妖精「あそこは…署長室！」 小悪魔「……だ、誰か居るのでしょうか？」 大妖精「ま、まさか…チルノ警部！？」 小悪魔「あ、ちょっと！？」 大妖精「帰ってきてたんだ…無事だったんですね！」 小悪魔「あ、あの…お知り合いかどうかは確かめてみないと…」 大妖精「ううん…絶対そうよ！ちょっと覗いてきます！」 フラン「だめー！」 大妖精「え？あ、ちょっ、や、やめ、折れ、折れるから！！」 フラン「私の事置いてどっか行っちゃ嫌だよ…」 大妖精「はぁはぁ…ちょ、ちょっと覗くだけだから…ね？」 小悪魔「（妹様は自分が捨てられると勘違いしたのかしら…？）」 小悪魔「とにかく、ちょっと落ち着いて」 大妖精「でもそれじゃあ一体誰が…？」 小悪魔「あ、ほら、ひょっとしたらここを襲撃したやつがまだ潜んでいるのかもしれませんよ？」 大妖精「そうか…そうですよね」 小悪魔「用心に越した事はありません。ここは慎重にいきましょう」 大妖精「あっ！そういえば…」 小悪魔「どうしました？」 大妖精「たしか私のロッカーに装備一式があったはずです」 小悪魔「良いですね。それで一応武装しておきましょう」 大妖精「あったあった。良し、ちゃんと使えそうです」 小悪魔「これはなかなか…」 大妖精「気に入ったのがあったらどれでも使ってください」 小悪魔「あ、でも防具は一人ぶんしかないんじゃ…？」 大妖精「大丈夫です、私にはこれがありますから」 小悪魔「え…ええええええっ！？」 大妖精「よいしょっと。これも大丈夫そうね」 小悪魔「い、いつもそんな重装備なんですか？」 大妖精「はい、私たちは非力ですからね。これぐらいは当たり前ですよ？」 小悪魔「で、でもちょっと物騒すぎじゃありませんか！？」 大妖精「そうですか？でも、やられる前にやれっていつも署長が…」 小悪魔「ど、とにかく！多分そこまでの武装が居る相手ならとっくに教われてますって！」 大妖精「それもそうですね。それじゃ最低限の装備にしておきます…ところで…」 小悪魔「は、はい？」 大妖精「さっきからあの娘の姿が見えないんだけど…」 小悪魔「あれ？い、妹様！？あっ！あそこのドアが…ま、まさかッッ！？」 フラン「ここは何のお部屋かしら？ さっきの所よりはまだマシみたいだけど… 家と比べたらぜんぜん、小ぢんまりとしてるわね」 フラン「硬そうな椅子…まあ良いわ。 それにしても…だれも居ないじゃないの！ 全く、ネズミか何かと間違えたんじゃないのかしら？」 ？？？「………」 フラン「あーあ、つまんなーい！ もっとこう、ぐわーっと何か出てこないかしら？」 ？？？「はぁはぁはぁ…」 フラン「何この音？机の下から聞こえるわ… どれどれ…？」 フラン「キャー！」 小悪魔「ひっ、悲鳴！？」 大妖精「取れたーッ！」 小悪魔「たっ、大変だー！！」 大妖精「あっ！ま、待って下さい！」 小悪魔「妹様ー！！早まってはいけませんー！」 大妖精「えっ！？」 小悪魔「ああああ、は、早くお止めしないと… ピーでピーーーな事に…それだけはなんとしても避けねば！」 大妖精「あ、相手の心配をしてるんですか？」 小悪魔「両方です！ 間違っても妹様を犯罪者にするわけにはいきませんから！」 大妖精「は、はぁ…」 フラン「嫌ー！エッチー！ 何々！？誰！？誰！？ あっちいけー！えいえいえいっ！」 フランドール　は　キック　を　繰り出した！ ？？？　は　すばやく身をかわした！ 外れたフランキック　は　机を　吹っ飛ばした！！ 小悪魔「いっ、妹様！！ 一体何があったのですか！？ どうか気をお静めくだ…」 小悪魔「ぐっ！？ぶほゥふ！？」 机のカドが小悪魔の腹部にクリーンヒッツ！ 小悪魔に9999ダメージ！

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