星「ど、どうですか!?お味の方は…?」 椛「あっふ…うん、おほっ…はふっ……」 星「食べてばっかりいないで私にも分かるよう解説してください…!」 椛「ごっくん…あっ、これは…!美味しい!」 星「本当ですか…!?」 椛「ホクホクのおイモとジューシーな謎のお肉が口の中で合わさって…最っ高ですね!」 椛「そんなこんなで、まず最初に二人がやって来たのは 地底でも老舗中の老舗である、ここ、怨霊の湯である」 星「うわあ、立派な旅館ですね…!」 椛「こちらの目玉となっているのが、宿の名前の由来にもなっているこの温泉。 たまに怨霊が一緒に湧いて来るのだが、それがまた良いとの評判。 大浴場も完備しており団体客でもご利用いただけます」 星「もみさん、ナレーションよりそろそろ入りましょう…」 椛「そうだね!それじゃ…いやっほぅっ!」 星「あっ!だ、駄目ですよ…皆さんは真似しないで下さいね…!」 椛「いやぁ〜〜〜〜、沁みるぅ」 星「はぁぁぁ…良い湯加減です…!」 椛「洞窟での汚れと疲れが一気に抜けてく感じだよね」 星「ところでもみさん、このお湯はどんな効能があるのですか…?」 椛「えっと、肩こり、腰痛、リウマチなどに効果があるみたいですねえ、はい」 星「それじゃあ今度は聖も連れてきましょう…!」 椛「ふっふっふ…」 星「もみさん?どうかしましたか…?」 椛「そぉれ星くん!」 星「わっぶ!ちょっ、熱っ!」 椛「スキありだぞぅ♪それそれー♪」 星「やめっ、顔は狙わないで下っ…目に入っ…もうっ!」 椛「おっ!?やり返してくるか!?」 星「いいえ、撤退です…!」 椛「ふふふ、潜って身を隠すか…しかしいつまで息が続くかな?」 星「(むー…もみさんはイジワルです…)」 椛「ほらほら、我慢してないで早く出ておいでよ〜」 星「(こうなったらこのまま水中からお返しです…!)」 星「(……あ、あれ? 確かもみさんはこっちに…姿が見当たりません… お湯から上がっちゃったのかな…?)」 星「(こっちも…こっちにも…やっぱり居ません… うぅっ…い、息がもう… 仕方がありません…緊急浮上です…!)」 ザバァ! 星「ぷぁっ!ぜぇぜぇぜぇぜぇ… (あ、危ない所でした…)」 ??「ヒソヒソ…」 ??「ひそひそひそ…」 星「ハァ、ハァ…(んっ?もみさん…?)」 衣玖「ヒソヒソ…(変な人が浮いてきたましたね…)」 天子「ヒソヒソヒソ(パツキンよ、きっとガイジンよ)」 衣玖「ヒソヒソ(でも私たちのほかに入ってる人が居たなんて…気付きませんでしたよね)」 星「(見た事無い人たちです… 一人は随分平たい胸ですね…そういう種族なのでしょうか…)」 天子「(ヤダ…このパツキンいやらしい目で私のこと見てる…)」 星「(ハッ!?な、何か警戒されてるみたいです…ここは一つ話しかけて…) 星「……!………!? (あ、あれ?声が出ません… 喉をやられてしまったのでしょうか…!?)」 星「(ど、どうしましょう…このままでは変な人だと思われてしまいます…)」 衣玖「ヒソヒソ(ほら、睨むから泣いちゃったじゃないですか…)」 天子「ヒソヒソヒソ(わ、私が悪いの!?)」 衣玖「ヒソヒソ(ねえ、行って慰めてあげてくださいよ)」 天子「ヒソヒソ(ええー、でもパツキンよ?ガイジンに言葉が通じるかしら…さっきから一言も喋らないし)」 衣玖「ヒソヒソ(いいから、ほら)」 天子「オホン…あー、いくぅすくみずぅ?めーりんへるすじょぅ?」 星「(うわぁ!外国語だ…平たい胸族の言葉はわかりません…)」 衣玖「(あれで通じてるのかしら…?)」 天子「(困ったなあ…よし、ここは一つ食べ物で釣ってみるか) あー、あーゆーはんぐぃ〜たいがー?でぃす、いず、ぴーち!あー、ぱくぱく、べりー…べりーぐっ!」 天子「ぷれずんと、ゆーふぉー!あいあむふれんど!」 星「…?(何を言ってるのか分かりませんけど、私にくれるみたいです… でもこれなんだろう…あったかい桃?大丈夫でしょうか…?)」 星「クンクン… (良いにおいです… あの人も食べてるし毒なんか入ってないですよね…それじゃ一口…)」 星「はむはむ…ふギっ!? (これはピリッとしてて…し、シビレ… 痺れるってもんじゃないです…!ビリビリします…!)」 衣玖「ちょ、ちょっとアナタ!大丈夫!?」 星「ズベベベビビビ…ボワッ…」 衣玖「天子キャスター!一体何を食べさせたんですか!?」 天子「何って…桃よ?そうそう聞いてよ衣玖。私この前凄いこと発見しちゃったわ」 衣玖「な、何ですか藪から棒に…?」 天子「リンゴや桃の果物をね、こっそり衣玖でゴシゴシすると… 電気が貯まって…かハぁ〜♪これこれ、美味いんだなぁ、これが!」 衣玖「い、いつの間にそんな事を…?」 天子「ふふふ…ここに来る途中お昼寝してたのはどなたかしら?」 衣玖「天子キャスター…お尻をコチラに出してください…よっ!ハッ!」 天子「ありがとうございます!ありがとうございます!」 衣玖「はぁはぁ!おしおきなんだからごめんなさいでしょう!」 天子「もっと!もっとぶって!」 星「………!?」 星「(私…どうなったんでしょう…? ビリビリってなって…駄目だ…頭がぼーっとして… ああ…お月様があんなに真ん丸いや…」 星「(あれ??地底なのに月…?) 椛「……君!星君!」 星「あ…もみ…さん?」 椛「良かった、気が付いたみたいだね」 星「もみさん…私…ゴホッ!」 椛「全く、無理しすぎだよ〜お風呂の底に沈んでたんだよ…って、何か出たよ?」 星「種…!?」 椛「何か食べたの?」 星「さっきのはやっぱり夢じゃなかったのですね…!」 椛「???」 天子「あひぃ…もっとぉ…」 衣玖「ふぅ…良い汗かいたわぁ… あれ?そういえばさっきのガイジンは何処行ったのかしら…?」 天子「もっとぉ…」 衣玖「…まあ、流石にこんなの見たら引いちゃうわよね……」 ????「うわぁ♪素敵な露天風呂ですねー」 ウドンゲ「ホント、まさに地獄に仏だねー」 レイセン「ジャングルを抜けてきた甲斐がありました♪」 ウドンゲ「あれだけ苦労したんだからちょっとぐらい休憩しても良いよねー」 レイセン「しかし、地上も結構良いところじゃないですか」 ウドンゲ「でしょ〜。あなたも一緒に住んじゃう?」 レイセン「ふふ、本気にしちゃいますよ」 衣玖「(なんだ、ただの観光客か…って!この怪しさ極まりないピーを早く引っ込めないと!)」 ウドンゲ「あ…!先客が居たようね。どうも〜」 衣玖「…あ、あら、どうも☆私はもう上がりますのでお構いなく〜。ほほほ…」 ウドンゲ「…行っちゃった」 レイセン「あの…よく見えなかったんですけど、何か蹴っ飛ばしてなかったですか?」 ウドンゲ「あ、ごめんそこは見てなかった。それより…さっきの人、ど〜っかで見たことあるんだけどなあ…」 そんな温泉組とは対照的に、パチュリーは一人苦戦を続けていた… キスメ「ウガッ!」 パチュリー「危ない!」 パチュリー「このままではジリ貧ね…何とか攻勢に転じたいけど…」 ピシュッ!ピシュッ! パチュリー「…くっ…また弾かれた!?」 キスメ「がるるるる…」 パチュリー「何て固い装甲なのかしら… あの様子じゃ対魔法用のシールドでも張ってあると見て間違いなさそうね…」 パチュリー「…あれ?…ということは… もしかして…いいえ、もしかしなくてもこれは私対策としか考えられない… やってくれるじゃないの…アリス!」 パチュリー「(…しかし、私を舐めてもらっちゃ困るわね! 魔力が弾かれるならこうするまでよ…) そおれっ!」 キスメ「ギャウッ!?」 パチュリー「魔力が駄目なら物理で殴れば良い! 紅魔館の高価な床材を喰らいなさい!」 パチュリー「(これならどうよ? お誂え向きにアイツの上部はがら空きだし…行けっ!)」 キスメ「…ッ!?」 アリス「あらら、ピンチみたいじゃないの。 んもうしょうがないわねえ… アリス様スイッチ…り!ポチッ、と」 キスメ「ギ…?ガガガ…」 ウィィィィン… ナレーション「りふじんなてんかい」 パチュリー「えっ、ちょっ…ええっ!?」 パチュリ−のこうげきは全て防がれた! パチュリー「な、何よそれ!ズルイわ!」 アリス「ふふふふふ… 今更何を驚いているのかしらね? アナタの手の内は全てお見通しなのよ♪」 キスメ「〜♪」 パチュリー「うぅっ…何よあの余裕は(何かイラっと来るわね…) もう勝ったつもりだっていうの…!?」 |