ゆゆ「さて、神社の入り口まで来たものの…」 萃香「なんだか本殿まで遠くなってない?」 ゆゆ「まあ、気にしててもしょうがないから先を急ぎましょう」 バタリ! 萃香「メディスン!?」 ゆゆ「大変、メディスンが倒れた!お、お腹でも痛いの…?」 萃香「あなたと一緒にしないの」 萃香「もしかすると…やっぱり!」 ゆゆ「これは!面から出てるトゲみたいなのが頭に刺さってる!!」 萃香「見て!少しずつ突き刺さっていくよ…いそがないと手遅れになっちゃう! ゆゆ「このままだと持って24時間…って所かしら…」 萃香「時間が分からないと不便ね…よし!時計よ、集まれー!」 ゆゆ「あれは紅い屋敷の!大きいから遠くからでも確認できるわね」 萃香「呪いの炎が燈ってるよ…アレが全部消えたら…」 ゆゆ「待っててね、メディスン!わたし達がきっと助けてあげるからね!!」 テレレレ テレレレ テレレレ テレレレレーン! 聖域(ハクレイジンジャ)決戦の火蓋は切って落とされた。 仮面の呪いに倒れたメディスンを救う為にも十二の社を突破せよ! 急げ、大食い探偵幽々子たち。 ゆゆ「それにしても長い階段ね…」 萃香「確かにおかしいね…誰かが空間を弄ってるんじゃないかな?」 ゆゆ「見て、ようやく最初の拝殿が見えてきたわ!」 萃香「ちょいとストップ…あれ!あそこの影に誰か隠れてるよ!」 ゆゆ「ホントね、そこのあなた!居るのは分かってるのよ素直に出てきなさい!」 咲夜「………」 ゆゆ「あれは?紅い屋敷のメイドね…。でも何であんな所に??」 萃香「私達、家政婦に見られてるよぅ…」 ゆゆ「どういうつもりか知らないけどこのまま素通りさせては貰えそうにないわね…」 ゆゆ「さっきから柱に隠れたままで全然仕掛け来ないわね…」 萃香「…実は恥ずかしがりやさんなのかな?」 ゆゆ「このまま通り過ぎようとした所を後ろからブスリ!って事かも…」 萃香「こっそり様子を伺ってみようよ」 そろ〜り そろ〜り サッ! ゆゆ「…あれ?居ない…こ、これは!」 萃香「紅茶セットだ!」 ゆゆ「ゴクリ…とってもおいしそうね…」 萃香「でも、罠かもしれないよ…毒とか入ってるかも」 ゆゆ「こんな時メディスンが居れば…」 ゆゆ「もうがまんできない!」 萃香「あっ!駄目だよ」 ゆゆ「うおォン、私はまるで亡霊キングコンボだ!」 萃香「…なんとも無い?それじゃ私も!」 咲夜「全く、単純ね…さて、サックリ片付けましょ…うか…?」 咲夜「って、ティーカップで入浴なさってらっしゃるーー!!!」 萃香「ヲイ!キタ…じゃなくて幽々子、お湯がぬるいよ!」 ゆゆ「あ、覗きに来た。作戦成功ね!」 萃香「え?これ作戦だったの?」 萃香「さあ、正々堂々と勝負だ!」 ゆゆ「お待ちなさいな…ねえ、どうして私たちの邪魔みたいなマネを?」 咲夜「実は家の病人が結構危ない事になっていて、その治療費用をみんなで出稼ぎに来てるのよ…」 萃香「バイト…?ってここ貧乏神社だよ?何でまたこんな所に??」 咲夜「家のお嬢様がココが良いとおっしゃるので…何でも良いけど何時までお風呂はいってるんだ?」 ゆゆ「でも貧乏神社が給金なんか払えるのかしら?」 咲夜「それがね、どうも最近金回りが良いって話よ。」 ゆゆ「みょんな話ね。これは事件の香りがするわ…それで仕事の内容は?」 咲夜「お嬢様が巫女の相手を、後の皆は邪魔者が入らないよう警備をしているわ」 ゆゆ「…それって、その、やっぱりアレよね?」 咲夜「何よ、アレって?ハッキリ言いなさいよ!」 ゆゆ「あんたのお嬢様、傷物にされてるんじゃない?」 咲夜「!!!!!!!」 萃香「そうだよね。お金払ってるんだもん、きっとあんな事やこんな事も…」 咲夜「こうしちゃいられない…お嬢様の回収を急がねば!」 ゆゆ「あれは…スペルカード!気をつけて、萃香っ!」 萃香「一気にカタをつけるつもりッ…!?」 咲夜「…しまった!まだタイムカードを通すには早すぎる!」 ズコー ゆゆ「…なーんだ、驚かさないでよ…」 咲夜「ねえ、あなた達巫女の所へ行くんでしょ?内緒で通してあげるから…」 ゆゆ「あなたのトコのお嬢さまを助けるのを手伝え…って事?」 咲夜「話が早いじゃないの。オマケにコレもあげるから」 萃香「コレは…?パ…」 咲夜「今なら同じものがもう一個!」 ゆゆ「わかった、分かったからしまいなさいよ…」 ゆゆ「それじゃ私たちは先に行くわね」 咲夜「上がりの時間になったら私も後を追うから」 萃香「見て!一つ目の火が消えそうよ…」 ゆゆ「いそぎましょう!」 声「何だ、もう上がって来たのか…全く、女執事さんのヤツは何をしてたんだ…?」 けーね「まあいいか…この前適当に扱われた屈辱、チャラにしてやるぞ!」 牝牛座のけーねはやる気十分の様です。 けーね「おっと、百円切れた…」 ゆゆ「ここが第二の社…一体どんな恐ろしいアルバイトスタッフが…?」 萃香「聞こえる・・・! 闇の中に蠢く、何者かの気配が 身を潜め、息を殺して 奴らはこの私たちを狙っている!」 ゆゆ「何だっけそれ?」 萃香「さあ、何だっけ? ゆゆ「………」 萃香「………」 きまずさ が アップ! ゆゆ「さっきから誰かに見られてる気がするわ…」 萃香「へ、変な事言わないでよ…」 けーね「(ターゲット確認、ロックオン!一撃で決めるッ!!)」 けーね「もらったぁ!!」 ゆゆ「えっ!?」 萃香「危ない!」 角と角が激しくぶつかり合う! 萃香「あなたはこの前の…一体何でこんな事を?」 けーね「…ええい、邪魔だっ!」 萃香「きゃー」 ゆゆ「ああ…なんという体格差…これはまるで…」 幽々子は何となく昆虫バトルみたいだなと思った。 けーね「おい、何をにやにやしてるんだ?まるで何だよ…」 萃香「…駄目だ、あれは変な妄想をしている時の目よ…」 けーね「まあいい…しかしその小さい体と角で私の攻撃を良くぞ受け止めた!だが、これならどうだ!!」 萃香「何だ?あの構えは!」 けーね「グレートスピンハリケーン超電磁ドリルミキサーホーン!!!」 萃香「すげえ…あのハクタク回りながら突っ込んで来る…とか言ってる場合じゃない!」 けーね「チェストオォォォォーーー!!!」 萃香「燃え上がれ!私の守護星座、鬼宿(たまほめ)の力よ!」 萃香「ふっ、決まった…」 ピコーン! 萃香はクロスカウンターを閃いた! けーね「わ、わたしの…私のツノがぁぁぁーー!!」 けーね「なんて事するんだ!ツノは保険が効かないんだぞ!!」 萃香「え?ツノって定期的に切ったり削ったりするんじゃないの?」 ゆゆ「ここで豆知識。鬼の角は髪の毛が、白沢の角は骨が変化したものである」 萃香・けーね「…変な嘘ナレーションを入れるな!」 けーね「こうなったら”おくのて”だ!」 おどす くすぐってみる >ヤケクソ けーね「ド畜生ー!ロクなのが出やがらねぇー!」 カツン!! 無謀な行動を制止するかの様に一枚の札がけーねの足元に突き刺さる。 ゆゆ「誰だ!?」 萃香「誰だっ!?」 けーね「誰だー!?」 妹紅「HAHAHA!サガシマシタヨ、ケーネサーン!」 妹紅は天井からワイヤーで吊り下げられている為かテンションがおかしいです。 けーね「わぁーん。妹紅、探してたんだぞぅ…」 妹紅「けーね…」 妹紅「フェニックス幻魔拳!」 けーねの せいしんは はかいされた! 妹紅「いやースミマセンねー。ウチのハクタクが迷惑かけたみたいで…」 ゆゆ「いえいえ、とんでもない(最近は謝られてばかりの気がする…)」 萃香「(この人凄い強そう!何だかワクワクしてきたよ)」 ゆゆ「”ウチの”という事は保護者の方で?」 妹紅「まあ、その何だ、そんな所かな…」 萃香「って言うか大丈夫なの、アレ?」 けーね「…ウヒヒヒヒ…アッー……」 妹紅「う…多分大丈夫。幻覚を見てるだけの筈だからそのうち帰ってくるだろう」 ゆゆ「ねえ、あなた。私たちに協力してくれない?お礼はするわよ(主に九曲署が)」 萃香「そうだよ、一緒に行こうよ!!」 妹紅「うーむ、弱った…子供に頼まれるとどうも弱いな…」 妹紅「よし、ちょっとの間だけだぞ!」 萃香「ヤター!」 妹紅「それとついでに…」 ゆゆ「…仮面に落書き?何これ??」 妹紅「これは私が昔、虚人に教わった術だ。まあ、保険みたいなものだと思ってくれ」 萃香「ところで、コレどうしよう…?」 ゆゆ「薬膳なんかに使えないかしら?」 妹紅「喰うなよ…とりあえず”アテ”はあるから、これは私が預かっておくよ」 萃香「いいこと思いついた!ちょっと貸して!!」 妹紅「あっ…こらっ! 萃香「召還士!!」 妹紅「…あ…うん……」 ゆゆ「……さ、行くわよ…」 萃香「召還士!!」 萃香は思いっきりスベッた! 妹紅「そういや何に協力すればいいんだ?巫女のところへ行く手伝いか?」 萃香「そのとーり!急ぎの用事であそこまで行かなきゃいけないんだよ…」 妹紅「…なかなか遠いな」 妹紅「っていうか何でお前たちは飛んで行かないんだ?」 ゆゆ「………あっ!」 萃香「…凄い!その発想は無かったよ!」 妹紅「(何なんだコイツラは…)そ、そうか…それじゃ一気に飛ぶからしっかりつかまってるんだぞ!」 コイーン! 妹紅は何かに頭をぶつけた! 妹紅「痛ッ!」 ゆゆ「こ、これは隠しブロック!しかも一面に配置されているわ…」 妹紅「ショートカット禁止…か。これは飛ぶのは諦めて普通に進むしか無いな」 萃香「うわ、痛そう…痛いの痛いのトンデケー!」 フー フー グビッ…ブッ! 妹紅「ぎゃー!!アルコールは沁みるー!」 ゆゆ「ふうふう。ようやく次の社に着いたわね」 妹紅「これはまた大きな建物だな…」 萃香「中は迷路だったりしてね」 ゆゆ「…真っ暗ね」 萃香「わーん!暗いよ恐いよ狭いよー!」 ゆゆ「別に狭くはないでしょう…」 妹紅「よっと…ほら、明るくなった」 萃香「おおー!やっぱり頼りになるねぇ」 ゆゆ「見て、誰か居るわ!」 妹紅「ここからじゃ明かりが届かないな…近付いてみるか」 |