美鈴「まさにあの時と同じ状況…」 勇儀「しかし、私から見てもお前の包囲は完璧だったように見えたが…」 美鈴「ハッ…ち、違う…一つだけあった!」 声「今更気付いても遅いわ!」 美鈴「しまった!間に合わないッ!!」 ズブリュシュッ!! 咲夜「秘儀ぃ!タイムトンネル三年殺し!」 美鈴「ぎゃわ〜ぁ〜あ〜あ〜お〜ぉ〜ぅ〜っ!?」 勇儀「う、うわぁっ!?なんだあっ!?」 咲夜「ふっ…華麗に決まったわ…」 勇儀「う…コイツやはり生きて…」 咲夜「しかし、一時はどうなる事かと思ったわ…」 勇儀「しかし逃げ場など無かったはずッ…!?」 永琳「まだ分からないの?」 勇儀「な、どういうことだ!?」 永琳「地下に住む妖怪には更に地下へ潜るという発想は無かったみたいね…」 勇儀「ま、まさか!?」 咲夜「そう…あの時私は攻撃を避けるため地面を掘り、身を隠したのよ!」 勇儀「まさか…あの一瞬で…だとっ!?」 咲夜「ふふ…時間ならたっぷりあったわ…ついでにこの戦いが終った後の下準備も済ませられるぐらいにね…」 勇儀「下準備…?」 咲夜「せっかくこんな辺鄙なところまで来たんだから、おぜう様の別荘の一つぐらい建てて帰らないとね」 勇儀「ぐぅっ…コイツ…地下侵略の砦を構えるというのか!?」 永琳「…さあ?」 咲夜「おぜうさま…私、勝ちましたよ…」 勇儀「むむむ…地上にはこんな妖怪が住んでいるというのか…」 永琳「一応三人とも人間なんだけどね」 咲夜「さて、そんな事より状況を再確認せねば…」 永琳「隊長が勝ったから後はこの角付きだけよ」 早苗「私は〜これで満足です〜」 咲夜「何よそれ…連れて帰るの?」 勇儀「うおぉっ!?何時の間に人質までッ…!?」 咲夜「そんな事はどうでもいいのよ…」 勇儀「どうでもいいだと…どこまでも見下してくれるっ…」 永琳「さっきから何を一人でぶつぶつと…?」 咲夜「ハッ!?」 永琳「ど、どうしたの!?」 咲夜「な、な、な…」 勇儀・永琳「な?」 咲夜「ぬあァーッ二ィーッ!?」 勇儀・永琳「?????」 咲夜「あ、あ、あ貴方達!ちょっとそこに座りなさい!」 永琳「え!?私もなの…」 咲夜「つべこべ言わずに!さっさと言われたとおりにしなさい!」 永琳「あ、あんまり怒ると血圧が…」 勇儀「おいおい、血が出てるぞ… 咲夜「二人ともこれからお説教の時…かっ…」 永琳「た、隊長!?」 咲夜「う、羨ましくなんか…ぐふっ…」 永琳「隊長ぉ〜っ!」 勇儀「な、何か分からんが自滅しやがった…まあ、勝ちは勝ちだな!」 永琳「隊長!隊長!…駄目だわ、完全に気を失っている…」 勇儀「さあ、怪我人を抱えてどこまで闘えるかな?」 永琳「ちょっ、こ、降参よ降参!」 勇儀「なんだ、ツマラナイ奴だな…」 永琳「はいはい、もうどうにでもして頂戴」 レミリア「…う、う〜ん…私は一体…?」 勇儀「かくして地上からの侵略は失敗して、地下世界は守られたのだった!わっはっは!」 永琳「はぁ、やっぱり来るんじゃなかったわ…」 レミリア「…人の声がする…」 レミリア「!!!!」 咲夜「ううっ…ぐふっ…」 レミリア「さっ、さくやっ!?」 勇儀「んっ?今なんか言ったか?」 永琳「ううん?何にも」 レミリア「(…危ない!見つかるところだったわ…)」 レミリア「(でもどうして咲夜が…しかもあんなに血塗れで…)」 チラッ レミリア「がっ!?あ、アレはッ!?」 レミリア「思い出した!さっきの変態だ!!」 勇儀「よおし!お前ら全員捕虜な!キョーセーシューヨーシマース!」 永琳「むむむ…仕方がないわね…」 レミリア「アイツが咲夜を!?そんな…咲夜が負けるなんて一体何者…」 永琳「それは良いんだけど、とりあえず看病させてよ…」 勇儀「ふむ、捕虜だからな。やっぱ丁重に扱わないと駄目だよな」 レミリア「ど、ど、ど、ど、どうしよう!たすけてさくや!…って咲夜はあそこに居るからええっと…」 レミリア「逃げちゃだめよ逃げちゃだめよ逃げちゃだめよ…」 勇儀「ほいほい、そいじゃお前そっちな」 永琳「まったく手間の掛かる隊長様よね…」 勇儀「よっと…」 永琳「うっ…お、重い…」 勇儀「お前さんひどい奴だな。聞いてたら泣くぞ」 永琳「いいのよ、聞こえてないんだから。それに力仕事は私の役目じゃないもの…」 勇儀「アイツに代わってもらうか?」 早苗「えへへぇ〜」 永琳「…いい。私が運ぶわ…」 レミリア「うう…今度は何を始め…」 レミリア「さ!さくやが前と後ろから!!!!!!!」 勇儀・永琳「えっほえっほ…」 レミリア「や、や、止めなさあああああああああああいっ!!」 霊夢「うわ!また爆発よ…」 諏訪子「地底は恐ろしいところだねー」 霊夢「さっさとあのバカ見つけて帰るわよ」 一方その頃… チルノ「ぐぅすぅぴぃ…」 豆幽々子「ムギュ…(こなったらこの娘でやるしかないわね…)」 ウドンゲ「はぁ…仕方がない…おとなしくしてよっと…」 ガララ… 声「おーい!今けえったよう!」 警官A「むっ…今度こそ来たか!?」 豆幽々子「ギュッ!?(この声は…)」 神奈子「今度は何事…」 黒萃香「いようよう諸君!元気にしとったかね!」 警官A「………(来た!)」 豆幽々子「………(役者は揃ったわね…)」 赤萃香「オーッ!ヤット来タネ!」 黄萃香「破鏡重円!」 神奈子「………(また増えた…)」 黒萃香「みんな元気にしてたかよう?」 青萃香「ヨオ!久しぶりじゃネーカ、ブラック!」 黒萃香「おう!?だれでい?」 青萃香「ケッ、フラフラと何処で油売ってやがったんダ?」 黒萃香「おめえはブルーじゃねえか!何でおめえさんまで出てきてるんだよう!?」 青萃香「アア?ヤルのカ!?」 桃萃香「二人とも、喧嘩は良くないわ!」 黒萃香「も、桃の字まで…」 神奈子「まあまあ、落ち着け皆の衆(何で私が子守のような真似なんか…とほほ…)」 警官A「いやあ、ご苦労様です」 黒萃香「おうよっ!」 警官A「ご無事で何よりです」 黒萃香「アッシにかかればこれぐれえ朝飯前よっ!」 Lティ「こんなに小さいのに偉いですねえ」 黒萃香「見たか!コレが鬼の実力よぅ!」 警官A「それで…例のものは…?」 黒萃香「おうよ!ちゃあんとここにありやすぜ!」 警官A「それでは一旦コチラで預からせていただきます」 神奈子「ちょ、ちょっと待ってよ!」 警官A「…どうかされましたか?」 神奈子「何で貴方が預かるの!?」 警官A「何でと言われましても…一応証拠品ですから…」 神奈子「で、でも…」 警官A「大丈夫ですよ。早ければ明日にでもお返ししますから」 神奈子「あ、明日じゃ遅いのよ!」 警官A「遅い…?」 神奈子「あ…えっと、その…ね」 警官A「ははあ…さては玉の力を使うつもりだったんですね!」 神奈子「う…いや、別に…」 警官A「やっぱりそうなんですね!?」 神奈子「むっ…だ、だとしたら何だって言うのよ!」 警官A「集める過程で皆から信仰パワーを集めておいて自分達で使おう等と…それでも神様ですか!?」 神奈子「う、うるさいわね!」 黒萃香「やいやいやい、け、喧嘩は良くねえよう!」 警官A「さあ、信仰を失いたくなければこちらに渡すのです」 神奈子「うう…仕方がないわ…その代わり早く返してよね!」 警官A「分かりました。お約束します…」 神奈子「と、言う訳で…」 ケロッサ「!?」 神奈子「さあ、例のものを出して頂戴」 ケロッサ「t………」 神奈子「仕方がないのよ…さあ…」 黒萃香「どれ、アッシが外してあげるよう!」 警官A「おお…ささ、早くそれをコチラへ…」 声「渡してはいけませんよ」 黒萃香「えっ!?」 警官A「なっ!?」 チルノ「渡してはいけないと言ったのです」 Lティ「け、警部…!?」 警官A「………」 黒萃香「い、一体どういう事でい!?」 Lティ「警部…風邪でもひかれたのですか…?」 チルノ「えっ!?」 黄萃香「我聞侍従長的声也!」 |