レイセン「だ、大丈夫ですかー!しっかりして下さいー!」 衣玖「ぷぁっ、はぁはぁ… むっ!?ヤバイ…密猟者がコッチに来るわ…」 衣玖「何とかむべんべを守らないと… しかしこの格好では出るに出られないわね… う〜ん、困ったわ……およ!?」 レイセン「あ〜あ、完全にのびちゃってるよ… 一体何が起こったんだろう? まあ、暴れられないからこれはこれで良いか」 レイセン「さて、人に見られる前に何とかしないと。 正体だけでなく醜態まで人目に晒すわけには…」 ??「ちょっとまったぁ!!」 レイセン「な、だ、誰ですかッ!?」 ??「人気の無い湖で、闇にまぎれて悪事を重ねる不届きモノめ… この私が見逃すとでも思ったか!」 レイセン「ど、何処です…?ああッ!!?」 衣玖「月の光に導かれ、天に代わって悪を討つ! アナタに人の心があるなら潔くする事ね…!」 レイセン「う、うわぁ!変態だーッ!!」 衣玖「(おかしいな…大事なところはちゃんと隠してるのに… 私の何処が変態なのかしら?全く、失礼ね!)」 衣玖「フッ…まあ何でも良いわ!アナタはココで終わりですからね!」 レイセン「くっ…なんだか分からないけどやるしかないですね…」 天子「ふぅふぅ…目がシパシパするよぅ… しかし、ジャーナリストとしてこんな事でへこたれては居られないわ!」 衣玖「愚かな…大人しく逃げ帰っていればよかった物を!」 レイセン「その方から離れなさい!」 衣玖「やはり狙いはコレ≠ゥ…ますます渡すわけにはいかないわ!! これでも食らえ!!」 レイセン「うわっ!?こ、これは…!」 衣玖「良い判断ね…今のが触れていればアナタは真っ黒コゲよ!」 レイセン「ぐぬぬ…こ、コイツ変態の癖に強い!!」 天子「おぉ!?な、何だアレは!? 密猟者と戦っているアレは…もしや正義の味方!? こ、これはスクープよ!是非ともあの勇姿をカメラに収めねば!」 ウドンゲ「ぐぺっ!?」 天子「へいへーい!そこの正義の味方のお姉さーん! 目線こっちくださーい!」 衣玖「うわ!?見られた…けどこの完璧な変装のおかげで私だとは気付いてないわね…」 レイセン「ぐっ…さっきの謎の発光で人が集まってきたか!? しかも何か撮ってるし… これはいよいよグズグズしていられないぞ」 豊姫「……う〜ん 頭がクラクラするわ…一体何が…? ハッ!?こ、この美味しそうな匂いは…!!」 豊姫「(桃!!桃ーっ! 何処?何処にあるの…? あっ!あそこね!!」 天子「おお!?何かこっちに来る! ま、まさかあれがむべんべ!? ……って、なーんかヤバい感じが…」 豊姫「(そこね!)」 ピンポーン リュウグウノツカイ博士のお魚豆知識コーナー! サメは目が悪いけど嗅覚は鋭い、らしいぞぉ。 天子「あ?え?ちょっ…!?」 豊姫「(いっただきま〜す!)」 天子「…ぁあ〜あああああああああっ!?」 そんな緊迫した雰囲気とはうって変わって、ここ地底のリゾートでは… 穣子「よっと、到着!」 星「………」 穣子「あー、えっと?…大丈夫?」 星「ブクブクブク……」 穣子「あらやだ打ち所が悪かったのかしら…?」 星「ぷはぁっ!ぜい、ぜい…はぁはぁ…」 穣子「よかったぁ、一応無事みたいね」 星「えっぐ…め、目が回りました…流石もうだめかと思いましたよ…」 静葉「いやっほぅみのり〜ん!」 穣子「あっ、おねーちゃん!」 静葉「こっちも回収完了したわよ!」 椛「うわぁ!こ、ここがアスレチックの湯…私ワクワクしてきました!」 静葉「フフ…流石は我が妹…どうやらなんともないみたいね」 穣子「もう、ひどいよおねえちゃん!」 静葉「ほれ、タオル」 椛「楽しかったね星くん!」 星「ど、どういう神経してるんですか…」 椛「あ、あと平たい胸族は本当に居たんだね!」 星「えっ!?まさかもみさんも遭遇したのですか…?」 椛「あれ?でもあれは魔理沙だったから…魔理沙の正体は平たい胸族…」 静葉「はいはい!おしゃべりはそこまでよ!」 星「こ、今度は何ですか…?」 静葉「何って、このアスレチックの湯を極めたこの私が直々に 貴方達にトゥギャザーして差し上げると言っているのよ! どう?嬉しくって涙ちょちょぎれちゃうでしょう?」 星「そ、そうですか…」 静葉「はい、注目!! そこで、まず最初にこの温泉の概要を説明するわよ!」 椛「うわぁ、でっかい案内板だなあ」 星「凄く…広いです……」 静葉「えー、この温泉はね、各テーマに沿った4つのゾーンで構成されているわ」 静葉「さらにその全てにまたがる中央にそびえるこの山… これこそがこの温泉の目玉にして最難関アトラクション。 その名も… ビッグストームウルトラメガナイアガラクラッシュゴゥトゥへブンオアヘルズクライムビクトリースプラッシュストレートフォール!」 静葉「通称人食い滝<B!!」 椛「おおぉっ!?」 星「ゴクリ…な、なんだか物騒な感じがします……」 静葉「物騒なんてモノじゃないわよ。じっさい毎年…おっと少し喋りすぎたわね」 赤萃香「意味深ダナア…」 星「何ですか!?気になるじゃないですか…!」 静葉「ま、どっちにしろアレを攻略しない限りコレは手に入らないわよ」 椛「おおお!そ、それは!!」 星「そ、それじゃあそこは避けて通れないって事ですか…!?」 静葉「その通り!そしてこの私こそがあの難関を乗り越えた達成者であ〜る!」 椛「す、凄い!」 静葉「ほぅれ、もっと信仰して良いのよ?」 穣子「心配しなくても大丈夫。ほら、私だって持ってるし」 星「そ、そうなんですか…!?少し気が楽になりました…」 静葉「こ、この芋っ子がぁ… 横から信仰を掠め取るのは、お姉ちゃん許しませんよ!」 静葉「…フッ、まあいいわ。 それじゃまずは屋内ファミリーゾーンから順番に攻略して行くわよ! さあみんな私に続けー!」 椛「わぁい!」 穣子「はい、ここがファミリーゾーン、の入り口よ」 星「ぐらぐらする橋が架かっています…」 静葉「ふっふっふ…既に戦いは始まっているのよ!」 穣子「そんなに脅かしちゃ駄目よ。ほら、本当渡るだけだから」 椛「よーし!それじゃお先にー」 静葉「ちんたらしてると置いて行くわよ〜!」 星「うううぅ…何でみんなあんなにひょいひょい進めるんですか…?」 静葉「ほらほら、こんな所で躓いてんじゃないわよ〜!」 穣子「がんばれー、あっと少し!」 椛「そうそうその調子!」 星「み、みなさん…!」 静葉「はい、お疲れ様〜 コングラッチュレィションッ!」 星「こ、恐かった…落ちるかと思いました…」 椛「まったく、この程度でだらしないなあ…」 赤萃香「ソウダソウダ、情ケナイゾ」 星「うっぐ…わ、私だって必死なんですよ…!」 椛「でもこれじゃあ先が思いやられるよ」 星「つまり私が足手まといと言う訳ですね…」 静葉「ふっふっふ…確かにそうかもね」 星「ひ、酷いです…」 静葉「だが案ずる事はない!なんと言ってもこの私が付いているのだからな! まあ見てなさい。ここを抜ける頃には一人前の戦士に育て上げてみせるわ!」 椛「本当ですか!?ビシバシお願いします!」 星「ひぃ〜…!」 穣子「……(なんだか調子出てきちゃったみたいね…)」 静葉「さあ、次が見えてきたわよ!」 椛「こ、これは…!」 静葉「フフフ…この扉をくぐるものは一切の希望を捨てよ…そう!これがあの名高き地獄門よ!」 星「…あの、ここって本当にファミリー向けなのですか?」 穣子「あ、ここはね、さっきのところよりもっと簡単だから」 星「そうなんですか?でも名前が…」 穣子「ああ、アレはおねえちゃんが勝手につけただけだから」 椛「それで、ここはどう進むんですか?」 静葉「うむ。単純明快、三つのうちから一つを選んで突っ込むだけよ。 ただし一つだけハズレが混じってるからね」 穣子「でもね、ハズレでも扉を吹っ飛ばして中に入ればオッケーなのよ。 だからここで脱落する人は殆ど居ないの。ね、簡単でしょ?」 星「そ、そんな無茶苦茶な…」 静葉「いよぉし!秋静葉、一番いっきまーす!とぅっ!」 ピンポーン! 椛「おおっ!幸先良いですね!」 椛「あれ?これってもしかして…それじゃ次は私!」 穣子「ふふ…どうやら気付いたようね」 椛「おおおおおっ、とうりゃ!」 穣子「じゃあ、次は私ね。よーく見てるのよー」 星「は、はいっ…!」 穣子「て〜〜や〜〜!」 星「凄い…だれも引っ掛かりませんでした…!」 星「あとは私だけですが…な、なんだか嫌な予感がします… ええっと、ええっと…ど、どれを選んだら…」 静葉「おーーーーい!さっさと来なさいよー!」 星「(考えろ…考えるんだ…! そうだ、皆さん続けて同じところを選んでいましたね…! 三連続同じところが正解なら四回目も同じところが正解の確率は… ……た、多分四連続同じところが正解なんてことはないはずです…!)」 |